第4話 波乱2

「はい、あーん」

「あーん。はむはむ」

 二人は定食屋に来ている。今、とんかつ定職を食べていてツリトが食べやすいようにオーラを纏って一口サイズに切ったものをキララがツリトにあーんした。ツリトは右利きだが右腕に抱き着かれたままだ。これを偶に行いながら昼ご飯を食べていた。尚、ツリトは左手で難なく食べている。

 ホテルに帰るまでにどうにかしなければ

「キララは絶対勘違いする」

「ん?何か言った?」

「んや、何にも」

 ツリトは温かい緑茶を飲みながら静かに決意を漲らせていた。

「この後、予定ある?」

「ないけど?」

「じゃあ、ついて来て」

 キララはタッチ決済で会計を済ますとツリトの腕に抱き着いてルンルンでカフェに向かった。モーニングで行ったところだった。

「朝、行った」

「そっか。でも、大丈夫」

「いや、何が?」

「キララと密着している限りあんまり意識されないように欺いてあげてるから。ほらっ、ツリトって有名人でしょっ?」

「まあ、だから、視線を感じないのか」

「そうっ。だから、行くよっ」

 キララはホットケーキを頼みツリトはパフェを選んだ。

「そういえば、さっきキララの兄さんが俺のことを知っていたって言ってたけど解体ショーとか見に行ってたの?」

「うん。そうみたい」

「へえ。黒なの?」

「うん。黒」

「ちょっと、電話して来ていいかな?」

「ダメ。折角、サルシアがいなくなったんだから」

「はあ。マジックで毎回、どれぐらい収入が入ってるの?」

「えっとねえ、確か、一億以上」

「一億⁉」

「そう。毎回、一億くれる人がいるの」

「どんな人なの?」

「何かね、バウバウ家ってところの人。キララのマジックを何かに利用しようとしてるみたいなの」

「ふーん。バウバウ家が。ちょっと気になるなあ」

「なになに、嫉妬お?」

「違う。ただ、あそこは貧民街の亜人を積極的に受け入れてるので有名なんだ。キララがいくら観客を集めてるからってそんな大金を払うっておかしだろう?」

「そういうことね。じゃあ、ダーリンがキララを守ってよっ」

「キララ強いでしょ」

「そんなことないよ。ツリトには敵わないよ」

「はあ。そういえば、何でマジックなんて始めたの?」

「有名になったらツリトに会えるかなあと思って。狙いが的中して嘘の経歴だけどツリトに情報がいったでしょっ」

「はあ。なるほど。意外と策士だな」

「へへえ」

「おいっ。密着するなっ」

「照れちゃって」

「お待たせしました。ホットケーキと苺のパフェでーす」

「わっ、来たよっ。ツリト」

「なかなかのボリュームだな」

「じゃあ、食べよっか」

 キララはツリトの右腕に抱き着くのを止めてナイフとフォークを握った。

 しかし、朝も見たけど凄い生クリームとアイスだよな。まあ、俺のパフェも凄いけど。

 ツリトが頼んだパフェは見渡す限り大きな苺がたくさんあってその間にスポンジや生クリームなどあり変則的な苺のショートケーキのようだった。

 ツリトは逃げる算段を立てながら黙々と食べていた。キララもツリトの様子を伺いながら黙々と食べていた。そして、キララの目がキラッと輝いた。

 来たっ!

「ペロッ。口元に生クリームが付いてるよっ」

 キララは顔を朱色に染めて笑って言った。ツリトはしばらく唖然として口をパクパクさせて顔を徐々に完熟トマトの色に近づけて行った。

「なっ、何をしているんだっ!」

「へへへ」

「クッ」

 一刻も早くキララから逃げないと。このペースはマズイ。

「ねえ。一口頂戴」

「あっ、うん。どうぞ」

 ツリトはパフェをキララの前に運んだ。

「違う違う。ほらっ」

 キララは小さな口を大きく開いて目を瞑って待っている。ツリトは一度ため息を吐いてから口に大きな苺を運んだ。一口でガブッと齧ったキララはほっぺたに手をやって身をよじっている。

「美味しい。ねえ、もう一口お願い。ダメ?」

「いいよっ。どんどん食べな」

 先にパフェを食べ終えたツリトはキララの様子を見て切り出した。

「キララ、お手洗いしに行っていいかな?」

「いいけど、ちゃんと戻って来てね。戻って来なかったらスキンシップを激しくしちゃうかも。それとシックスセンスを使ったらすぐ分かるからね」

「おっ、おう」

 ツリトはトイレの個室に入りサルシアに電話した。

 あの野郎、何で電話が繋がらないんだ?




 その頃、サルシアは透明になって王様のジンが一人になるタイミングを待っていた。ジンは重鎮たちとツリトについて話し合っていた。

 ジン王も大変だな。彼らは黒の危険性を全く理解していない。僕がいるからもしもの時は大丈夫と考えてツリトに何かしようと考えすぎだ。

「ジン王、やはり、サルシアを利用してツリトを王国に縛り付けましょう。国外に行くのは我々にとって危険です」

「そうです。サルシアだったらできるはずです」

「さっきから言っているだろう。黒の実力を甘く考えたらいけない。ツリトは斬撃を飛ばして何でも斬るということが分かっているがそれだけじゃない可能性は十分にある。それに余の感はツリトを危険な存在とは認識していない」

「しかし、その認識は今のところですよね。もし、国外に出て、ツリトが危険な存在になったらどうするつもりで?」

「はあ、どうすると言っても、どうすることもできないだろう。その時はその時だ。逆にここでツリトに我々が害を為すことの方が余は危険だと考える。人の心はちょっとしたことで変わってしまうのだから」

「だからですね。我々はその危険性を…」

 はあ。これは大変だ。さすがに我慢の限界だな。ツリトはそんな存在じゃないのに。

 サルシアはオーラを纏うのを止めて透明化を止めた。長机の王様の正面、視界の端には五人、五人と十人の重鎮たちがいる。王様以外は過剰に驚いてサルシアに反感を示した。

「いくら、黒でサキュバース家の才能を受け継いでいるからと言って不敬だぞ。出直したまえ!」

「ツリトの監視はどうした!」

「貴様、我らがイキシチ王国に害を為すつもりか!」

 サルシアはオーラを纏って重鎮たちを威圧した。

「サルシア、何かあったのかい?」

「ハッ、ツリトに未確認の黒が接触しました。その少女はツリトにベタ惚れです」

「「「「「「「「「「何⁉」」」」」」」」」」

「へえ。それを聞いても余に危険性は感じない。だが、確実に状況が変わったんじゃないかい?これではサルシア一人ではどうすることもできないんじゃないかい?」

「ハッ。恥ずかしながら私でもおそらく反旗を翻されたら対処するのは難しいと考えています」

「さて、まだ、余の考えに反対の方はおられるか?」

 全員黙ったままだ。沈黙は肯定の証だ。

「では、このお話しは終わりだ。帰ってくれ」

 重鎮たちは悔しそうな顔をして続々と立ち上がり部屋から出て行った。

「いやあ、助かったよ。楽にしていいよ」

「ありがとうございます。私も途中から見ていたんですが大変ですね」

「全くだよ。それでサルシアが今日まで気付かなかった理由は何故だい?」

「相手のシックスセンスによって思い出せなくなっていました」

「そうか。それでツリトにベタ惚れとは?」

「それは私にもさっぱり。ただ、相手、キララは一方的にツリトのことを知っていたようです」

 サルシアは遠距離でも会話を聞こうと思えば聞くことができる。

「ほう、キララの方が要注意だな。ツリトには悪いが関係を悪くしないようにしてもらいたいね」

「ですね。それでどうも私には興味がないと言っているのですがどうしましょう?」

「ふむ。困ったね。明日から通常勤務に励んでくれ。もちろん何かあったら気付けるようにはしておいてくれ」

「ハッ。では」




 かくして、サルシアはしばらくツリトを無視することにした。今もヘルプの電話が掛かってきているが無視している。そして、団長に会いに行っている。

「畜生!やっぱりサルシアは酷い奴だ。クソっ。こうなったら女性の意見を…。いや、殺されそうだ。畜生、畜生。もう自分の力で逃げるか?だが、サルシアを欺いた相手だぞ。それに軽い気持ちで記憶を消したくないし…。はあ、戻るか」

 ツリトはトイレから出て行き席に戻った。キララは頬を膨らまし両手を腰に置きプンプンしていた。

「遅いっ。何してたの!いくら何でも長すぎるっ!」

「いやあ、ごめんごめん」

「もう、キララもお花摘み終えたんだからねえ!罰としてずっと一緒にいるからっ」

「はあ。困ったな」




「ああ、クソっ。ギャンブルするか」

「ギャンブル?」

 街をぶらぶらしてもうすぐ日が落ちそうな夕方になっていた。今、ベンチに座って休んでいるところだった。

「何か賭けをしよう。俺が勝ったらキララは俺から離れる。逆にキララが俺に勝ったらキララは俺から離れなくてもいい。どうだ?」

「そんなことする必用はないよっ。もう、ずっと一緒にいるって決まってるんだから」

「俺が納得できない」

「うーん。勝負の内容次第かな。あっ、お金でどう?お金でキララがツリトの傍にいる権利を買うの」

「お金え?言っとくが、大手企業が俺を雇うとなったら月十億はくだらないぜ。ただの旅芸人がそんな大金ないだろう?」

「キララ、二百五十億あるよっ?」

「いやっ、嘘はいいから。地上に来てすぐにそんな大金稼げねえよ」

「ほらっ、二百五十億。これをあげたら一緒にいていいんだね。じゃあ、送るよ。スマホ出して」

「いや、待て待て待て。俺は金で買われないよ」

「じゃあ、何で勝負するつもりなの?」

「それは、俺が勝てそうな奴を今、考えていて…」

「じゃあ、じゃあ、先にドキドキした方が負けにしない?」

「は?」

「だって、ツリトはキララから放れたいということはキララを好きじゃないってことでしょっ。だったらお互いにドキドキさせて先に顔を背けたら負けってことで。キララはツリトのこと好きだからすぐドキドキしちゃうよっ」

 これは、どうなんだ。一見俺が有利のように見える。だが、果たしてこの提案に乗っていいのか。確かに俺はキララのことは今のところ好きじゃない。が、可愛いからドキドキはしている。やっぱり断るべきだな。

「いや、それはなしだ」

「え?ツリト、もしかしてもうキララのこと好きになってくれてたの?」

「は?」

「だって、ツリトはキララより先にドキドキしちゃうんでしょ?それってつまり、キララよりツリトの方が思いが強いってことだもんね。何だ、だったら堂々と好きって言っていいんだよっ」

「いや、俺は全然、キララのこと好きじゃないぞ」

「嘘言っちゃって。可愛い。どこのホテルに泊まってるの?ちょっと早いけど始めちゃおうよ?」

「おいっ、急に立ち上がるな。それに勘違いしすぎだ」

「勘違いじゃないよ。勘違いっていうなら証明してよ」

「クソっ。やってやろうじゃないか!」




「はあ。準備するってことで一時間の猶予は貰った。これは、本気でドキドキさせることを考えるしかない。だが、どうすりゃいいんだ?いや、待てよ。俺はキララの可愛さにドキドキしてるから、絶対負ける。だったら、そもそも負けても束縛が少ないように立ち回ることが大事だな。つまり、カナに協力を求めるのが一番だ。時差的には丁度十二時間ぐらい。朝の六時だが…、大丈夫。きっと出てくれる」

 ツリトは助けを求めるべくカナに電話した。普通に考えると失礼だがきっと出てくれると信じて思い切った。コール音が鳴り響く。

 ダメか。一人で何とかするしかないか…。

 諦めかけたその時、電話が繋がった。

「もしもしい、ツリト君んん。こんなあ、朝早―くになあに?」

「つっ繋がった。もしもし、俺だ。頼む、助けてくれ!」

「ちょっ、何、ツリト君、どうしたの?」

「実は……ってなってるんだが、どうやったら逃げれるかな?」

「ふう。まず、腹立つわねそのキララって言う龍人は!分かった。協力してあげるから設定を作りましょう。おそらく、ツリト君が負けるのは確実だから、キララの心を折ることを考えましょう」

「俺がドキドキしてしまうことは怒らないのか?」

「少―――――しだけムカついてるけど仕方ないわ。男の子だもの。だから、ちゃんと話してくれて嬉しかったわ。それでだけどカナの言う通りにして頂戴」




「ツリト?何も買ってないけど、勝つつもりはなくなったのかな?」

「んや」

 キララは紙袋を持っていた。何か用意しているみたいだ。顔が自信に満ち溢れている。そんでもってキララは当然のようにツリトの右腕に抱き着いている。

 とりあえず、ワンチャンに掛ける。

「先にご飯食べないか?」

「いいよっ」




「はあ」

「どうしたの?はい、あーん」

 酒に酔うかもしれないという淡い期待は散った。揚げ物も結構食べている。胃がもたれた様子もない。

「はあ、ワンチャンなしか」

『いい。相手が酔わなかったからといってツリト自身限界まで飲んでキララに飲まそうと考えたらダメよ。ツリト君も守りが弱くなるから。それにこれはワンチャンのための策だから。あっ、でも、一応は勝つつもりでやるのよっ』

「ツリト?もうお腹いっぱいになった?」

「はむはむ」

「良かった。まだまだ頼む?この串カツ美味しいもんね」

「俺はもういいかな」

「そっか。じゃあ、キララもいいかな」

「会計は俺がしておくよ。サルシアからスマホは預かってるから」

 サルシアがカナとの電話を終えた後、悪びれた様子もなくスマホだけ渡しに瞬間移動して来た。その際、知らぬ顔をしていた。

状況を知っているだろうに薄情な奴だ。

「どこでする?」

「俺のホテルでいいよ」

「えっ、いいの?」

「うん。構わないよ」

 こっからが本番だ!




「へえ。広いね。ツリト準備があるから目を瞑って待ってて」

「はいよ」

 ツリトはベッドの淵に座った。そして、カナの作戦を頭で確認していた。




「いいかしら。負けてもキララに束縛されないためカナが考える作戦を今から話すわ。キララを二番目の女扱いすることよ」

「それって逆に束縛されるんじゃないか?」

「大丈夫。カナを信じなさい。どんな女でも、二番目と言うのは絶対嫌よ。決定的なものを送るわ」

「決定的なものって?」

「内緒っ。で、次にだけどその決定的なものの言う通りに動きなさい」

「言う通り?」

「なっ、何でもないよっ。とにかくそれで大丈夫だから。安心して決定的なものが送られるのを待っていなさい。ちょっと送るのに時間が掛かるかもしれないから四時間後にホテルにいなさい」




 まだ届いてないけど大丈夫か。

「オーケイ。目を開けて」

「なっ!」

 目の前にはシースルーの下着を身に着けてキャミソールを着ているキララが抱き着くようにツリトの太ももの上に絡まって座っていた。そして、キララは背中に手を回し顔を近づけておでこを近づけた。

「じゃあ、早速、始めちゃおっか」

「待て、これはせこい」

「せこいって?だって準備する代わりにどんな攻め方しても良いって言ったじゃん」

「それは、そうだけど」

 おいっ、まだか。もう十時半だぞ。

「じゃあ、始めるよっ。三、二、一、ゼロ」

 キララは下半身を揺らして誘惑して来た。ツリトは当然顔が真っ赤に染まった。キララは薄く朱色に顔を染めている。

「おいっ止め」

 キララはキスして来た。顔を背けるか背けないかなのにこれは反則だ。たまらずキララの肩を押した。が、圧倒的な力の差によりびくともしない。やがて、キララの方からキスを止めた。

「やっぱり、体は正直に反応してるよ。すっごく大きくなってる♡」

「っ!」

 ツリトはもう一度キララの肩を押してスリッパを脱いでベッドの枕元に四つん這いではいはいして逃げた。

「ツリトの負けだね。これでキララがツリトに近づいても文句言えないよっ」

 キララは体を宙に浮かしてツリトの背中に絡みついた。そして頬を擦り合わた。

「キララの思い通りに全部進んでる。ツリトはキララのことを好きになってるよっ」

 ドン!

 大きな音が部屋に響いた。横を見れば大きな人一人入れそうな箱があった。

 来た!こんなに大きな箱って何を送ってくれたんだ?

「ツリト、何あれ?」

「ああ。俺が頼んでたのだよ。ごめん。ちょっと開けるわ」

「待って。キララが開ける。このタイミング、ツリトが何か企んでいるのは分かるんだから」

「いや、待ってく」

「待たない」

 キララは箱を開けると薄い黒い幕に閉じ込められた。

「ふふふっ。黒シリーズの封印の壺。便利だよね」

 蓋と壺を持ったカナが下着姿のまま笑って登場した。

「ああ、確かに黒シリーズの封印の壺はカナヤ新興国が保有してたな」

「ツリト君。一時間しか時間を作れなかったからそれまでに色々するよっ。絶対に逆らわないでね」

 キララは幕の中で必死に幕を破ろうと叩いているが出ることができていない。ちなみに音は遮断されている。凄く便利だが、封印した人と封印された人はオーラを纏えなくなるという条件がある。

「分かった」

「じゃあ、よろしくね」

 ツリトは意識がボーとした。




「じゃあね。ツリト君。八ヵ月後が楽しみだね」

 カナは顔を少し朱色に染めている。ツリトは少し放心状態である。

「あっ、ああ」

 カナは箱に入り頭で蓋を支えると封印の壺の蓋を開けてしゃがんだ。箱の蓋が閉じると箱は消えた。薄い黒い幕に閉じ込められていたキララは目元に涙を溜めてベッドに落ちて開放された。ツリトはベッドで寝転んでいるがパンツ一丁で青色のパンツは少し赤く染まっている。来ていた黒い長袖の服も少し赤く染まっている。ベッドを汚さないために。要するに童貞のツリトと処女のカナはヤッちゃたのだ。だが、はっきりと覚えていいない。

「ツリト。キララは絶対に諦めないから。例え、いや、二番目でもいいからツリトとずっと一緒にいるっ!」

 涙を目から溢れさせたキララはツリトにそうハッキリと宣言した。一方、ツリトは再び意識がボーとしてそこからも記憶がなかった。

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