不思議な特異体質のせいでサーカス団で使われていた主人公。十分に観客を盛り上げられるのに団長は彼を大切に扱わず、一部の団員にはその特異体質を妬まれる生活。
しかも望んで得たわけではないのに、彼の特異体質は彼自身を蝕んでいく。
そしてその生活から抜け出そうと発起するものの、結末はなんとも皮肉で不条理なもの。
きっと希望がないことはホラーというジャンルと途中の展開でなんとなく覚悟していましたが、しかし最後の場面がもう……。
人であるからこそこうなってしまったかのような、そんな不条理が楽しめるお話です。