第5話

『二番目』についた客は、ボウズで背の高い人だった。

上下、濃い青のジャージを着ている。



(なんか…体格良さそう)


服を脱がなくても、なんとなくそんな気がしたんだ。




『頭、触っていい?』


あたしは返事を聞く前に手をのばし、客の頭に触れた。



『ジョリジョリだ!』


少し伸びた『短い毛先』がチクチクとしている。


(この感触…好き)



その頭は、みょーにあたしの興味をソソッた。



客はフッと笑うと、服を着たままベットに横になった。


少し上半身を起こし、片ヒジをついて煙草に火をつけた。


スパスパと吸っている。



『こっちきて…』


ゆっくり煙を吐くと、あたしを呼んだ。

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