大体これが日常
頭中火葬
第1話
「なぁにいちゃん、UFOってぇ、信じるかい?」
ファミレス、窓際の席、4人掛けのテーブルに向かい合う男の1人が口を開く。
「何言ってんだよ」問いを投げられた方の男は少しの笑いを落としながら軽くあしらう。
「まぁまぁそうくんやぃ、こちとら証拠があんでい。此処になぁ」丸メガネを悪戯に持ち上げた男はゴトっ、とテーブルに大皿を置いた。
「なにこれ?」短髪の男は状況を呑み込めずにただただ端的に問いた。
「えっ?ハンバーグだけど、見てわかんない?」
丸メガネは梯子を外すかの様にすっとぼけると一つ胡散臭い咳払いをした。
「おっふぉん、、、よく聞きたまえそうくんや」
徐に真剣な眼差しを向け出した丸メガネをやれやれ始まったと言わんばかりの眼差しで騒と呼ばれた男は迎え打つ。
「コイツァなぁ正真正銘UFOなんだよ」
突拍子も無い発言を続ける丸メガネの独壇場はまだ終わる気配は無い、すかさず返す手で続ける。
「UFOって未確認飛行物体やろ?んで一方ハンバーグは日々企業が切磋琢磨し、研鑽した末の味の進化によりおーるうぇいず未知の味を提供し続けるんだよ。ついでに肉汁とかバカ跳ぶし、、まぁ飛行物体やろ。つまり未知の飛行物体だからUFO!」
「れいくん酔ってる?アンタ未成年だろぉがよ」
丸メガネの戯けた言の葉を受け流した騒は話を完全に逸らした。
「まぁそんな言うならもう許したろうか、私は優しいからな」「アンタが急に言い出したんだろがよ」
2人してくだらない話をして笑いながら、咀嚼と会話により顎関節を擦り減らして行くのであった。
大体これが日常 頭中火葬 @09100108
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。大体これが日常の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます