第8話

笑うアツキを気にする様子もなく私の手を

引くと


「アミはこっちね」


そう言って隣に座らされた。



煙草の匂いと微かに香る甘い香り。


シャンプーかな。




「はい、アミさん」


声とともにテーブルに置かれたグラス。


淡いピンクと紫のグラデーションに


「__綺麗」


思わず声が出た。


こんな綺麗なカクテル初めて見た。



「これ、、リョウさんが作ったの?」


なんて呼んだらいいのか分からなくて

さん付けした私に


「リョウでいいよ、俺のアミさんの第一印象」



そう言ってまたくしゃっとした笑みを見せると

カウンターへ戻って行った。

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