P3

「電源切ってたの?」


口を開きながら上体を起こし、私に跨る。



「…遅れると鬼電掛かってくる気がしたから」


私を見下ろす綺麗な瞳。



「俺にも言ってよ」


「…っ、だってケイがっ」



部屋に入って早々、私をベッドに押し倒したくせに。



続きが言えなかったのは彼によって唇を塞がれたから。



「…俺が?」


すぐに離してまた私を見つめる。



「…もういい」


「ふーん」


私の言葉に興味なさげに相槌をしたケイは

すーっと私の胸元に触れると



「マナ


_________もっかいシよ」



そう言って携帯の電源を切った。

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