第44話家族との長距離ドライブ
楽しかった長野県への勤続10周年のドライブ旅行。最終日は松本のホテルを確か8時ごろ出発したんではなかったかと思う。松本市内を走り抜けて、中央自動車道に入って小牧方面に向かって車を走らせていると、来るときとは逆方向に景色が流れていきく。木曽駒ケ岳や中央・南両アルプスの山並みや伊那谷の風景を見ながら恵那山トンネルに突入。このトンネルは日本の道路用トンネルでは有数の長さを誇り、抜けるまでの時間が非常に長く感じられた。このトンネルを抜けると長野県に別れを告げて、岐阜県に入り、小牧ジャンクションが近づくにつれて次第に住宅が密集し始めて、小牧ジャンクションで名神高速に入って、再び岐阜県に突入して、関ヶ原付近で休憩。さらに天王山・西宮付近・姫路付近で休憩を取って、岡山県の吉備サービスエリアで休憩と給油。そのあとは福山・宮島で休憩を取って帰宅したのが夜の8時過ぎだったと思う。帰宅してすぐにお土産を持って大家さんのところに伺って、お土産を渡して、無事に帰ってきたことを報告。さと子は、
「いちいちなんでそんなことせんといけんの?」と、久しぶりに悪態をついていた。誰だってどこかに出かけて、帰ってきて知らんぷりされたらいい気はしないと思うので、私たちが留守の間、家の周りの見回りとかして下さった大家さんに対して、きちんと挨拶するのが筋である。そういうことはきちんとするように注意して、お土産を渡して、近所の人にも挨拶をして、お土産を渡して、家に帰って風呂に入って布団の中に入ると、800キロ以上運転した疲れからか、あっという間に眠りに落ちていった私である。賢も初めての長距離ドライブだったのであるが、ぐずるわけでもなく、楽しそうに外の景色を眺めていた。普段は寝つきの悪い賢なのであるが、この日だけは布団に横にさせると、あっという間に眠ってしまった。
こうして4泊5日のドライブが終わって、残りの休日は疲れを落とすために使って、いつもの生活が戻ってきた私たちである。
ただ、一番最後の日になって、さと子が大家さんへの挨拶を巡って、悪態をつくというのはちょっと予想外だったのであるが。
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