第27話成長を支える家族の絆

2000年ゴールデンウィークはまだ賢も幼稚園に行っていないので、平日は近所の子供は幼稚園や学校に行っているので、何をしようかと考えて、やはり近くの神社で三輪車をこぐ練習をしていた。今度のゴールデンウィークで三輪車に乗れるようにするというのが目標だったため、毎日朝の涼しい時間帯に神社に出かけては三輪車をこぐ練習をさせていた。そして、家に帰って昼ごはんを食べた後は昼寝。賢は夜の寝つきが悪く、少しでも寝つきがよくなるようにと思い運動させて、しばらく昼寝をすると、再び神社に。15時過ぎぐらいになると幼稚園や学校に行っていた子供たちも帰ってくるので、私が神社で賢の遊び相手をしていると、子供たちが

「おじちゃーん遊ぼう」

と誘ってくるので、みんなで一緒にかくれんぼ。私が鬼になって

「じゃあ今から10数えるからしっかり隠れるんよ」

というと、子どもたちの元気な

「ハーイ」

という声がする。賢もその中に混じっていて、

「じゃあ数えるよ」

と言って早口で1から10まで数えると、

「おじちゃん数えるのはやい」

「そう?じゃあも一回数えるからね」

と言って今度は1・間の数字を飛ばして10と数えると

「おじちゃんチャンと数えてよ~」

と子供たちの声。そして1から10まで数えると、

「もういいかい?」

「まぁだだよ」

というおなじみの掛け合いをして、全員がもういいよというと、早速探しに回って、「○○ちゃん見つけた」

「あ~見つかっちゃった」

そうして全員見つけて。今度は私が隠れる番。

まさかこんなところに隠れないだろうと思うようなところを選んで隠れているので、なかなか見つけられず、子供たちが

「参った~」

とギブアップ宣言をすると、

「おじちゃんどこに隠れてたの?」

と子供が聞いてくるので、

「ここだよ」

というと、

「そりゃ解らんわ」

と言っていた。このように子供たちと触れ合うことによって、少しずつ子供たちのネットワークの中に入っていくことができた賢。これから幼稚園に入るまでの間に少しでも賢のことを周りのみんなに知ってもらいたい。そういう思いが実を結んだ結果、近所の子供たちが遊びに来てくれたり、付き合ってくれるようになった。本当、子供は子供同士のつながりで成長していくんだなと思いながら自分たちの家に帰っていく子供たちを見送る私であった。

 そんな中、さと子は何をしていたかというと晩御飯の用意をするわけでもなく風呂の用意をするわけでもなく、洗濯物を取り入れてきれいにたたむわけでもなく、

「一体何をしてたんじゃ」

ということが続いてました。晩御飯ができていないので、私がありあわせのもので夕食を作ってみんなに食べさせると

「たまにはこういう日があってもいいよね。私だけが家のことしなければいけないって言うことはないもん」

というので、私は

「俺、最近包丁を握らんかった日なんてないんじゃけど」

というと

「そうかいねぇ」

というので、

「まったくいい加減にしろよ」

という思いをこめて、

「俺は今は休みじゃから晩飯も作ってやる。でもな、また仕事に戻ったら、ちゃんとした、もっとうまい飯を食わせろ」

そう伝えておきました。家事はしない・食事は作らない・仕事には行っていない・文句は人並み以上にブーたれる・もっとしっかりせぇよと喝を入れてやりたくなるような私であった。

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