第35話 ついに白いセンターライン半分の距離に

長いトンネルの左カーブが終わるとモナカのCR‐Zの前方を爆走するS660《エスロク》との間隔が詰まっていることが分かった。


S660《エスロク》も160キロくらいに達しているのだろうが、どうやら頭打ちなのか、なおも直線になってジリジリとスピード高めるCR‐Zとの車間が詰まっていく。


「凄い、140キロ以上出てるし、ケイジドウシャなのに」


モナカは緊張感と恐怖感の極致に達しているはずだが、それ以上にS660《エスロク》を夢中で追いかけた。


CR‐Zの速度計が168キロを表示すると、その前方のS660《エスロク》が白いセンターライン1本分の距離にまで迫った。

S660《エスロク》もアクセル全開なのだろうが、僅かな登坂路であり、ミッションのギア比の関係か160キロ以上は伸びないようで、ついにCR‐Zがセンターライン半分の距離に迫った。


はるか前方に赤いテールライトが連なって見え始め、その列が右横に広がったように見えながら、ぐんぐん近づいてた。

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