子供のまま、大人になってしまいました。

第47話 子供心を持ち続ける幸せ

「いつまでも子供のようだね」

そう言われることがあるたびに、私は少しだけ戸惑う。けれど、それは悪い意味ばかりではないのかもしれない。子供の心を持ち続けることには、大人になることで失いがちな「幸せ」を見つける鍵が隠されていると思うからだ。

子供心とは、好奇心や感動を忘れないこと。どんな小さなことにも目を輝かせる心の柔らかさだ。それは、大人になるにつれて、現実の厳しさや忙しさに押し流されてしまいがちだけれど、私はその感覚を大切にしていたいと思う。

たとえば、ふと空を見上げて大きな雲の形に驚いたり、花びらが風に舞う様子に見惚れたりする瞬間。そんな些細な出来事が、私にとっての「幸せ」を感じるきっかけになる。

また、子供心を持ち続けることで、困難な状況にも柔軟に対応できる力が生まれるように思う。子供の頃、失敗してもすぐに立ち直り、次の挑戦に向かっていたように、大人になってからも同じように考えることで、気持ちが軽くなることがある。

もちろん、大人としての責任を果たすことは必要だし、子供心だけで生きていけるわけではない。それでも、子供心があることで、日々の中に小さな喜びを見つける力が生まれる。

私は最近、子供心を取り戻すために意識していることがある。それは、「何か新しいことを始める」ということだ。たとえ小さなことでも、新しい趣味や体験に挑戦することで、子供の頃のようなワクワク感を感じることができる。そして、その感覚は、日常に新しい色を加えてくれる。

子供心を持ち続けることは、大人になっても自分を自由にする力だと思う。現実の厳しさに向き合いつつも、その中で小さな楽しみや感動を見つけること。それが、私にとっての幸せの形なのかもしれない。

これからも、子供心を忘れずに生きていきたい。そして、その心がもたらす幸せを、周りの人とも分かち合いながら、自分らしい人生を歩んでいきたいと思う。

子供心を持ち続けること。それは、大人になっても変わらない「私らしさ」なのだ。