第4話
*
15歳で朝ドラデビューした私、
———飾らない素朴さの中にも煌めく才能。
独特な台詞の言い回しや、間の空け方の絶妙さ。滲み出る情熱感。
彼女の演技は見る人の心を揺さぶる。これぞまさに天性の女優だと言えるだろう———
その時、一緒に映画の仕事をした監督の言葉は当時の雑誌の誌面を飾った。
そうやって一度人気になると、CMに、テレビ番組のゲストに、ドラマ出演など次々と仕事が舞い込んできた。
だけど——人気というものはそう長くは続かないものだ。
「ねー、この人名前なんだっけ?」
「えどれ?どの人?
あー…それ常磐侑だよ。昔朝ドラに出ててすっごい人気だったの。」
「あ、そんな名前だったっけ?すっかり忘れてたあ」
「まーそうだね。テレビでも全然見ないからね。」
立ち寄ったカフェで、スマホの動画を見てる若いOL風の2人組。
そんな彼女達のすぐそばに当人が座っていても、気づかないほど薄れた存在。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます