第四幕
あれは刈谷という女性、役柄では恐ろしく、
主人公サイドとは相反する
嫌なキャラクターを演じる。
鋭い目に金魚のように膨れたドレスは
小木の目を少し悩ませた。
彼女は人の流れの中で留まる。
動く束もなく目が合った。
彼女はゆっくりと私に近づいてくる。
まさか、なんて思ったりしたが、
彼女は近づくと力が抜けたように微笑んだ。
「探偵ごっこですか」
彼女の膨れた頬を見て、
私は疑問点を探している。
探偵ごっこであることは
間違い無いのであろうか。
頷けずいる私に彼女はより近づいてくる。
「私も協力させてください」
気づけば支配人の権田はいなくなっていた。
私は若干ながら高揚感に包まれ、
彼女のその言葉に頷いたのだ。
そうしていち早く、その事件を明らかにするために警察が舞台上に上がっていく。
3段造りの客席からも見えるほど
すでに黄色の捜査線が張られていた。
私は人不安なことがある。
それというのは、
犯人が逃げた可能性が高いということ。
警察が入ってきた以上、
私たちは遺体を直視できないのだ。
私たちはこうして、過去の練習風景、
人間関係を振り返ることにした。
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