閑話 元パーティーのその後
剣士であるリッキーを追放したマルスとそのハーレム要員、もとい仲間達は冒険者として活動をしていたがとある壁にぶち当たっていた。
「メイ!魔法は?」
「無理よ!あいつとんでもない魔法耐性よ!」
「仕方がない、サラ!剣技スキルで一気に奴を切り裂くぞ!」
「ええ!」
剣技を使いこなすマルス、サラは一斉に剣でマジックゴーレムに斬りかかるが弾かれてしまい、サラの剣は折れてしまい、その事に対しマルスは大声を上げる!
「何やってんだ!剣を折るなんて強化スキルが足りないんじゃないのか?」
「何ですって⁉あんただって、弾かれているじゃない!」
「ちょっと2人共、ケンカしている場合じゃないでしょう!」
「と、とにかく逃げましょう、今の私達には対抗する手段はありません……」
ユリの提案でとりあえずマルス達はダンジョンを脱出し、一度ギルドまで戻りクエストについて報告する。
「うーーん、マルス様達は今回クエスト未達成ですので、報酬は半額とさせていただきます」
「報酬……半額……」
報酬が半額であった事にうちひしがれながら仲間の元に戻ったマルスはその事を報告する。
「というわけで、今回の報酬は半額だ」
「は、半額……」
「そんな……」
「……そ、それでマルス様、次はどうします?」
ユリがマルスにどうするかを尋ねているとマルスはサラに対して先程の事をなじるように言い放つ。
「サラ、俺はお前が魔法と剣を同時にこなすからこそ、パーティーに勧誘したのに、肝心の剣技スキルはあの程度だったのか?」
「あの程度ですって?勇者でありながら剣技スキルを活用してもあの魔物を切り裂けないようなあんたの方が問題でしょう!」
「だがな俺は剣を折らなかった少なくともお前よりはマシだ!」
「お金をかけて作ってもらった勇者の剣でしょ、へたくそが使っても簡単に折れないようにできているんでしょう!」
「へたくそだと!勇者の剣は選ばれし者にしか扱えないんだぞ!」
「だったら選ばれし者らしく、カッコよく魔物を斬ってみなさいよ」
「……今日は解散だ!俺はもう宿に戻る!」
サラの発言に怒り、今日のパーティーはとりあえず解散とし宿に戻ると発言するとメイがマルスを追いかける。
「あ、ちょっと待ってマルス」
「メイか、お前も俺に何か言いたいのか?」
「ねえ、サラって魔法剣というスキル自体はレアだし、それに助けられた事もあったけど、肝心の剣の腕ってリッキーほどじゃないんじゃないかな」
「リッキーか、あいつは剣技しか使えないし、そもそも物理攻撃が効かない相手には全然だっただろう」
「そうだけど……」
「そもそもお前達もリッキーをパーティーから外す事に賛成していただろう今更戻すのは無理だ」
自らが追放した手前リッキーを戻す事ができないと言い放つマルス。しかし彼の凋落はこれで終わらなかったのだ。
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