第20話 自分の強みを見つけて活かす方法
私たちは、自分の弱点や苦手な部分に目を向けがちです。「もっとこうなれたらいいのに」「どうしてこんなこともできないんだろう」と、自分を責める気持ちは、心を消耗させるだけでなく、自信を奪う原因にもなります。
私自身も、長い間、自分の弱さばかりを気にして生きてきました。しかし、あるとき「自分の強みを見つけ、それを活かすことができれば、弱さに引きずられることも少なくなるのではないか」と思うようになりました。それからは、自分の中にある「強み」に目を向けることを意識し、少しずつそれを活かす方法を探しています。
「強み」とは何か?
強みとは、私たちが自然にできることや、得意だと感じることだけではありません。それは、「自分にとって意味がある」「やっていて楽しい」と感じられることや、「自分らしさ」を発揮できるものを指します。特にパーソナリティ障害を抱えている私にとって、自分の特性を欠点と捉えるのではなく、それを「強み」として見る視点がとても大切でした。
強みを見つけるためのステップ
1. 自分の得意なことを書き出してみる
私は、自分の得意なことや好きなことをリストにしてみました。それは、特別なスキルである必要はありません。「一人で集中して物事を進められる」「人の話を丁寧に聞ける」といった、日常の中で自分が無理なくできることを挙げるだけで十分です。
2. 他人に聞いてみる
自分では気づかない強みを、他人が見つけてくれることがあります。私は友人や家族に「私のいいところって何だと思う?」と聞いてみたことがあります。最初は恥ずかしかったですが、意外な一面を指摘され、自分では認識していなかった強みに気づくことができました。
3. 過去の成功体験を振り返る
成功体験は、自分の強みを知るヒントになります。私は、過去に「うまくいったこと」「自分が達成感を感じたこと」を思い出し、それがどうして成功したのかを考えてみました。その中で、「計画を立てるのが得意」や「物事を丁寧に進める力がある」といった強みを見つけることができました。
4. 自分の特性をポジティブに捉える
私たちの特性は、時に短所として見られることがあります。しかし、その特性を活かせる場面を探すことで、それは強みに変わります。例えば、私は「慎重すぎる」と言われることが多かったですが、それを「ミスを防ぐための注意深さ」と捉えることで、前向きに活かせるようになりました。
強みを活かす方法
1. 強みを仕事や趣味に結びつける
私は、「集中力がある」という強みを活かして、文章を書くことや細かい作業が求められる仕事に取り組んでいます。それによって、「自分の特性が活かされている」という実感が得られ、自己肯定感も高まりました。
2. 強みを「助け合い」に使う
他人の苦手な部分を自分の強みで補うことで、人間関係がスムーズになることがあります。たとえば、私は「人の話を聞くことが得意」なので、友人が悩んでいるときに耳を傾けることで、信頼関係を築くことができました。
3. 弱みを補うために強みを使う
自分の弱みを完全に克服するのは難しいですが、強みを使うことで補うことができます。私は「対人関係が苦手」という弱みがありますが、「丁寧に準備する」という強みを活かして、人と話す前に事前に話題を考えることで、不安を軽減しました。
強みを知ることで得られるもの
自分の強みを知り、それを活かすことができると、心に少し余裕が生まれます。自分の欠点にばかり目を向けるのではなく、「こんな自分にもできることがある」と思えるだけで、生きることが少し楽になります。そして、その強みを少しずつ磨いていくことで、新たな可能性が広がっていくのを感じました。
最後に
私たちは、弱みだけでなく、たくさんの強みも持っています。それを見つけて活かすことで、自分の生き方がより豊かになるはずです。強みは、決して大きなものである必要はありません。小さな強みの積み重ねが、自分らしさを支えてくれるのです。
次回は、「自分にとっての幸せを定義する」というテーマでお話しします。幸せとは何か、それをどう見つけ、追求していくのかを一緒に考えてみましょう。
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