第2話 私が感じた「生きづらさ」の正体

私の人生において、「生きづらさ」という言葉はいつも隣にありました。人付き合いが苦手で、なぜか自分だけが場違いな気がする。周囲の人が普通にこなしているようなことが、自分にはどうしても重荷に感じられる。その違和感が小さな頃から私を悩ませてきました。


周りの人は、「そんなの気にしすぎだよ」「みんなそういう時はあるって」と言います。でも、私の中ではそれが一時的な気分の問題ではなく、ずっとついて回る何かのように感じられました。人混みの中で息が詰まり、友人たちの中にいても「本当の自分」はどこか別の場所にいるような感覚。特に、自分の失敗や他人の目線に対する恐怖は尋常ではなく、夜になると「今日の自分は大丈夫だっただろうか」と何度も思い返す日々でした。


そうした違和感や不安感が積み重なる中で、「なぜ自分だけがこんなに生きづらいのだろう?」という疑問が生まれました。その答えを探す過程で出会ったのが「パーソナリティ障害」という言葉です。最初はその言葉の響きに戸惑い、どこか遠い世界のもののように感じていました。けれど、その特徴や症状を知るたびに、自分自身をようやく少しだけ理解できるようになった気がしたのです。


例えば、「回避性パーソナリティ障害」の説明には、強い批判や拒絶を恐れ、人間関係を避けがちになる傾向があると書かれていました。私が抱えていた「人に拒絶される恐怖」や「傷つくことを避けたいという思い」は、ただの怠惰や臆病ではなく、ある種の「理由」のあるものだったのかもしれないと気づきました。


それは決して、「これで自分を正当化できる」というものではありません。でも、少なくとも「私はおかしい」と思い込む必要はない。生きづらさの正体が少しずつ見えてきたことで、自分を責める苦しみから少し解放された気がしました。


このエッセイを通して、私が感じた「生きづらさ」を共有することで、同じように自分の心と向き合っている人たちの助けになれたらと思います。そして、次回は「パーソナリティ障害」という言葉に込められた意味と、社会的な偏見について掘り下げていきたいと思います。

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