孤独感と向き合う為に、するべき50のポイント
星咲 紗和(ほしざき さわ)
第1話 孤独感、それは誰のもの?
孤独感。聞くだけで胸が締め付けられる人もいれば、「そんなの普通だよ」と軽く受け流す人もいるだろう。だけど、どんな人にも一度は訪れるものだと思う。むしろ、それが訪れない人生なんてあるのだろうか。
私が孤独感という存在を初めて自覚したのは、たしか中学生の頃だった。クラスで笑顔を振りまいていたはずなのに、なぜか家に帰ると深い穴に落ちたような気分になる。友達がいないわけじゃない。それでも、心の中の何かが「自分は誰ともつながっていない」と囁いていた。
その後、私は「回避型パーソナリティ障害」という名前を持つ状態と向き合うようになる。初めてその診断を受けたとき、「ああ、これが私なんだ」と、妙に腑に落ちたのを覚えている。他人に拒絶されることを極度に恐れるあまり、人との関係を避けてしまう。そして孤独を選び、また孤独に苦しむ。この繰り返しだった。
でも、その時気づいたのだ。孤独感というのは、私自身が一番否定していたものだと。人は自分が受け入れたくないものを、さらに大きな敵にしてしまう。孤独は私にとって「恐れるもの」だった。そして恐れるたびに、さらにその存在を強めていた。
このエッセイでは、孤独感とどう向き合うかを探りたいと思う。孤独は時に私たちを苦しめるけれど、それと向き合うことで新しい自分を発見するチャンスでもある。孤独を避けるのではなく、むしろそれをじっと見つめてみる。そんな勇気が持てたとき、孤独はただの「敵」ではなくなるのかもしれない。
まずはこう問いかけてみたい。「あなたにとって、孤独感とはどんな存在ですか?」
それはただの苦しみか、それとも何か別の形を持っているだろうか。
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