俺が殺した男

次の日登校すると机には大きな文字で[死ね]と書いてあった。クラスメイトたちは

自分は関係ないからと安全地帯で俺を笑う

消そうと思っても消えない「りょうく?」

登校してきた陽は俺の机を見て悲しそうな

顔をした「ただのラクガキだから平気だって。」そう言って笑ってみる陽は消すのを

手伝おうとしてくれたが何をしても消えない

ことに気づき「つくえ、こうかん」とまで

言ってきて思わず笑った「大丈夫だって。

ありがとう」そのまま授業を受け 帰ろうと

した時先生に呼び止められた「春崎少し来い」何を言われるのかは察しがついていて

心の中で答え合わせをしながら聞いていた

「お前、めんどくさいことは起こすなよ。

先生だって暇じゃないんだ」いじめる側より

いじめられてる側が悪いそう言いたげな表情

「分かりました。すみません」わかったフリ

して謝るそしてようやく解放され玄関に行くと陽が待っていた「かえろ」特に何か聞くわけでもなく、ただ色んな話をした。テレビや

ゲーム 空が綺麗だとか 給食がどうだったかとか 特別な会話じゃなくても陽といればなんでも面白かった。忘れようとしてた思い出とかが全部蘇る「……忘れようとして ごめん」

涙と同時に言葉がこぼれる「りょうく?」

心配そうに陽が俺の顔を覗き込む「痛い?」

俺は ただひたすら ごめんとしか言えなかった

「ごめん、しなくて、いいよ?」謝っても

許されない。……そんなこと、分かってるのに「かえろ、りょうく」そう言って陽は俺の腕を引っ張る「りょうく、わるく、ないからね」そう言って笑いかけてくれた。家まで

送ると昨日のようにまた手を振り「また、あした」と言った手を振ろうとしたところで

やめ「うん」とだけ言ってまた帰った。

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