ギターとマシンガンと女の子(名前はけい)3
惑星守護色期巫天モティと調合惑水反蛇巫天ヨウフ?
坂口は、桂に聞き返した。
「悪い。おれ生物は、見るのは好きだけどさー。頭悪いし」
桂は答えた。
「でも、わたしに敵がいるって言ったら、それについて興味持ってくれるでしょ?」
坂口の部屋で、桂は、自分の胸に、坂口の二の腕を押し付けた。
どうしようもない、空気が流れていた。いや、まあ、いい意味でね?
-
くるううるるるrkるるるるるるるるrkるrくrくるくrくrくるるるるrくるるrくrくるるくるうるる
OMEZAは、引き続き、声を上げるのみである。
柚宇は、言った。
「どうした、早く振り落して来いよ、その尾びれ。その時点で、けいを、ぼこぼこになった船内から、助けてやるよ。レノンも殺しゃしねえだろ」
柚宇には、すべて聴こえていた。
尾びれは、間もなく船にぶつかる。
-
けろっとして、レノンは喋り続けている。その手は、執拗に、女子高生の股を探っている。
「けいちゃんさ。これから起こることをさ。おれにさ。予言させてさ。欲しいんだよね」
ガァン。
なんだ。船が何かにぶつかった。けいは、ば、と立ち上がり、レノンから離れ、窓から外を見た。半泣きで、原因を探るその目は、美しい流線形の動物が、世にも恐ろしい破壊行為を、スーパーミラクル実施中だったのである。
けいは、近付く、レノンにギターを持つ恰好をした。
なんと、レノンはびびった。
が、手元にギターがないことがわかると再度けろっとした。
<このクズが>と、殺意の塊を、レノンにぶつけ続けた。
しねしねしねしねしねしねhしねhしねしねしねしねしねしねしね
しかし、レノンは、死ななかった。信じたのに、死ななかった。
マシンガンのウソツキ、とマシンガンを恨んだ。がば、とけいに再度キスをするレノン。言った。
ガァン。
「まずね?けいちゃん」
ガァン。
「この船がね?」
ガァン。
「このシロナガスクジラをね?」
ガァン。
シロナガスクジラは、執拗に、尾びれで、船の斜め下を叩きつづける。
尾びれから、大量の出血だ。対する、船は、メッキがはがれているだけで、大した損傷は、見られない。クジラ如きで、人間様の発明の結晶を
ガァン。ぶしゅ
クジラの、尾びれが、断裂した。クジラは絶命した。だが、自分の背骨を犠牲にして、今、穴を開けたのである。
レノンは、続ける。
二頭目のシロナガスクジラが、真横にいた。
くるるるるるるるるるるるるるるるるるるるくるるるるるるるるるるるるうるるうrrくるるるるるるrくるっるるるうるるるるるるるるるっるるううっるうるrrkる
声が止んだ。OMEZAが叫んだ。
「ち!!!!!」
真っすぐ退散するマイルカ。
何が起きたのだ。
レノンは、続ける。
「この船がシロナガスクジラをね? けいちゃん」
ガァン。
二頭目が、尾びれを打ちつけた。
マシンガンは、船が沈むまで、待っているようであった。
かやは、口笛を吹いている。
Metallicaの「Until It Sleeps」であった。
かやは言った。
「この曲ってね。両親、あれ、片親だったかな、をガンで殺されたヒトが作った歌なんだって」
可愛らしい顔が、変貌した。
かやの、ピアノ線が、一つに集結し、目がつりあがり、背中から、焚火のような、炎が上がった。
「この惑星のガン細胞、全人類にふさわしい歌だと、思わねえか?マシンガン」
ガァン。がぷ。
何かが起こった。何が起こったのだろう。レノンは、けいにウインクをした。目が腐る、とばかりに、それを弾くように、顔を振りほどく、けい。心が折れていない。やはり、並の精神力を持った女ではない。
音が止んだ。
何かが、振り返った。表現がこれで適切だと、思う。船が、前方、30mの部分だけ振り返らせた。けいは、「殺すぞ、てめえ!!!」自分で、声帯を取り戻した。原理は、解らない。
彼女は、すでにヒトを超えていた。
待ってました、とばかりに、それを見つめるレノン。手を広げた。
「この船が、シロナガスクジラをね?くくく。ね?(ぼそ) 重力は、この船。反発は、哺乳類アフリカスイギュウ。音は、オレ様の体でね?」
けいは、心臓が飛び出そうだった。
見た窓に、目がついたのである。目の周りは、金属のようだ。この船と同じでできているっぽい。 、、、、。
この船だったのである。
「今、この200mのアフリカスイギュウが、ちっちゃいシロナガスクジラを食べちゃったんだよ?けいちゃん」
窓の目は、そこから離れると、雄たけびが聴こえた。まるでを取っ払って、この船自体が、雄たけびを上げたのである。
けいは、気を失った。
レノンは、そのけいを「よ」と抱きとめ、ゆっくり床に下ろした。
レノンは、言った。
「キリン事件パワーアップ版!さあ、けいちゃんにどうやったか、解るかなあ?ははははははははははっは」
笑い声が、いつまでも木霊した個室だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます