第17話 続・看護師の食生活はヤバい?!
「やっぱりさ、私たち、健康的な食事なんて無理だよね」と、美里がふっと言うと、みんな一斉に頷く。居酒屋に集まっている時点で、私たちの食生活が「健康的」だなんて言えるわけがない。
「特に夜勤の後なんてさ…」と彩香が続けた。「昨日、夜勤明けで帰る途中、スーパー寄って、サラダとか買おうと思ったの。ヘルシーなやつね。でもさ、レジに並んでる時、目の前に揚げ物コーナーがあってさ…」
「分かるー!」と恵が笑いながら言う。「あの誘惑に勝てないんだよね。結局、唐揚げとコロッケ、カツ丼とか買っちゃうし。」
「そう、まさにそれ! サラダを選ぶ勇気が出ないんだよね。お腹が空きすぎて、野菜なんかじゃ満たされない!なんでも無限に食べちゃう。」彩香が顔をしかめながら話す。
「でも、家で作るって決めてるんでしょ?」と美里がからかうように言った。
「ああ、そうなんだけど…結局、やっぱり疲れすぎて作らないんだよね」と彩香がうなずく。「買ってきた揚げ物を食べて、あっという間に寝ちゃうの。」
「じゃあ、やっぱりあれか。『今日は自分で作るぞ!』って意気込んでも、結局インスタントラーメンになるってやつ?」恵が皮肉混じりに言うと、全員が笑いながらうなずいた。
「いや、本当にそうなんだよ!」と美里が声を上げる。「昨日も夜勤明けで『今日は絶対自炊しよう!』って決めたの。昼間は予定もなかったし、スーパーで新鮮な野菜買って帰った。クックパッドも開いてレシピを検索したんだけど…」
「おお、すごい!」と彩香が興奮気味に言う。「野菜炒めとか?」
「いや、もっとちゃんとした料理よ、煮物とか」と美里が得意げに言った。「でも、帰ったらさ、袋を開けて野菜を見てみたら、なんかもう気力がなくなっちゃって…」
「それ、絶対あるやつ!」と恵が手を叩いて笑う。「その後、どうしたの?」
「結局、冷凍食品に頼ったんだけど。」美里が肩をすくめて答える。「でも、冷凍食品ってやたら便利よね。あれだけで満足できるけど、罪悪感がすごい。」
「でも、それでも食べてるのは偉い!」と彩香が励ます。「私は、夜勤明けで帰ったら、料理する気力もなくて、冷蔵庫開けても何も見当たらないから、結局お菓子とかつまみ食いしちゃう。」
「それ、私もやる!」と恵が手を挙げて言う。「本当はちゃんと食べなきゃいけないって分かってるけど、どうしてもお菓子に走ってしまう。」
「そうそう!」と美里が頷く。「『今日はヘルシーにいこう』って思うけど、気づいたらポテチとかチョコとか食べてるんだよね。」
「結局、どんなに意気込んでも、疲れすぎて自炊できないのよ。」と彩香がしみじみと語る。「特に夜勤明け、もう体がクタクタで。」
「ねえ、でもさ、夜勤中に食べるものって、どうしてあんなに脂っこいんだろう?」と恵が急に話題を変える。「あれ、絶対体に悪いと思うんだけど、ついつい食べちゃうんだよね。」
「分かる、それ!」と美里が声を上げる。「例えば、昼間に仕事が忙しくて夜勤が回ってきた時、夜食で食べるのは大抵、カップラーメンとか、おにぎりとか。」
「それで、結局体重が増えてくるんだよね。」と彩香が苦笑しながら言う。「でも、仕事中に食べないと持たないし。忙しいとどうしても食べちゃう。」
「うちの病院でも、夜勤の休憩時間に食堂で見かけるのが、だいたいカップラーメンだよね。」と恵が話す。「でも、あれってどうしても塩分が多くてさ、すごく喉が乾くんだよ。」
「で、何食べても結局、寝る時間が遅くなるから、翌日の朝食べ過ぎて、また夜に食べちゃう。」美里がため息をつきながら言う。「食べて、寝て、また働いてって繰り返すと、体調崩しがちになるし、でもやめられない。」
「食べてから後悔するけど、それでもまた次の日には食べている自分がいる。」彩香が苦笑しながら言った。
「でもさ、これが看護師あるあるなんだよね。」と恵が言うと、皆が同意する。「仕事が忙しくて食生活が乱れるからこそ、こうやってみんなで愚痴を言い合えるんだよ。」
「あ、でもね、唯一健康的な食事ができるのが家で作るご飯だけど…」と美里が言うと、「あ、それも作らないよね?」と彩香が笑いながら言った。
「いや、作ることもあるから!」と美里が笑いながら答える。「でも、今度こそ…本当に、作ろうと思うから!」
結局、みんなで食生活を愚痴りつつも、やっぱり食べ物の話は尽きることがなかった。そんな私たちの食事は、今日もまた揚げ物に走り、カロリーを気にせず美味しくいただくことになるのだった。
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