第7.5話

 気がつけば、後ろにもタクシー。

 だが、看守たちではない。となれば……。

 考えついたのはただ1人、いや2人だった。

 泉谷家だ!

 泉谷はパッと目を輝かせた。高橋の背中をオイオイ、と言いたげに叩いた。

 高橋もパッと目を輝かせた。

 おおおおおお!!!!!


 目的地の施設が開いたのは、7時30分だった。いつもより90分も早く開いたのは、一時間近くも待っている客が、店員の目に嫌になる程止まったからだろう。

 少年SOとヒコの寝息が聞こえた。なんとここは、いつかのSAだったのだ。

 高橋と泉谷は幼稚園児みたいに無邪気に、喜んだ。高橋は、自分が泉谷の親戚であることを明かした。

 泉谷は驚いた。

「まさか、高橋巧ってあの……?」

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