第2.5話
「じゃあ、まず誰から話しましょうか」
母は訊いた。
「おぉ、奇遇ですね、うっす!」
突然、声がした。一家全員が振り向くと、「少年SO」が男子トイレからこちらにフレームイン!!!!
オーノー、なんちゅう事態だ。泉谷Aの中学のクラスメートに見つかった! 残り数時間!
タッチされた。賞金元々0円。
少年SOは、しばらく泉谷一家の話に耳を傾けていた。
「奇遇っすね、俺ドライブで行き先悩んでて……こんなこと初っすよ」
少年SOは、もう免許を取っていて、SOは自分自身の車を持っていた。今日は、SOしか車に乗っていないことがわかった。SOは、茶色の古い日本車を指差して、「あれが俺の車っす、初代相棒は売りに出しました。高く売れました」といった。
「じゃあ一緒に探しましょうか」
「夏休み期間中までは毎日行けます。23日を除いて……」
「智は、有罪にされたの」
「きっと、冤罪よ」
もう励ませなかった。もうこの時はみんな泉谷Aのいる場所を知っていた。
「ヒコー」
「はーい」
何キロか進み、後ろの車が尾行し始めた。康二は、「あの車は、少年SOの車だったのか……」と合点が行って、ほっとした。
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