再起
手放した肉体に魂の再挿入は不可能なのだ、と
彼は言った。
私の行場はなくなった?
否。
私は、あなたに会えればいいの。
せっかく あなたに会えると思って 自ら生を手離したのだもの。
会えなかったら悲しいわ。
あわよくば、
あなたと一緒にいられると思ったのだけどな。
私に与えられたのは、暗く黒い渦の中。
魂は これから長い時間をかけて浄化されなければならないのだという。
その試練に耐えられなければ、再び彼に会うことも許されない。
赦されない罪を犯した者への試練は、残酷で過酷。
そうでなければ、その行為が許されてしまうから。致し方ない。
わかっている。
私の罪は許されない。
けれども、
天使の彼に会うことは、許して欲しいと願っている。
それだけが、私の生きがいであり 死にがいでもあったのだから。
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