第8話 また大問題

メジャーデビュー三日目に朋美の繋がりが発覚した、ファンと付き合っているというのがTwitterに晒された、正確にはファンではなくアイドルになる前に付き合っていたホストの彼氏だったのだが、悪意のある人が繋がりヲタクとして晒していた。

これにはヲタクではなくホス狂というか担当狂いが怒り出した、担当狂いの女の子たちは朋美と担当が付き合っていることも知っていてアイドルになるために彼女と距離を置いているというのも知っていたので指名している女の子たちはみんな朋美の事を応援し、担当の事を心配していた、担当が朋美の事が大好きで別れたくはないけれど彼女の夢を応援したいということで一旦距離を置いていることをみんな知っていたのでTwitterは大荒れとなった。【今は付き合ってないし、この人はヲタクではない】というコメントが飛び交った、朋美の元カレはホストでナンバーワンを取っていたが仮面ホストで宣材写真なども仮面を被っていたのでホストとして特定されることがなかったのが不幸中の幸いだったが、朋美は一人会議室に呼ばれ、加藤と部長に詳しい経緯を聞かれていたが本当の事を言うしかなかった。契約書には異性交際は禁止とかいてあったので朋美は好きだったが別れる事を決意して別れて契約書に判子を押していた、それなのに今付き合っているみたいなことを書かれるのは心外でしかなかった。

これで契約違反で解雇されるくらいなら別れなければよかったと思ったが部長が「今は本当に付き合ってないんだよな?」と聞いてきたので「本当に付き合ってないです」と言うと「わかった」と言って立ち上がって会議室を後にした。加藤からもその件について話はなかった、今後の活動についての話がった。「解雇はないが当分SNSを更新しないでくれ」」と言われた、会議室から出るとき元カレから【俺のせいでごめん】とlineが来たがそれには返信しなかった、返信したら元カレに甘えそうでそれだけはしたくなかったが晒した人を特定したかった。朋美はホストに一回も行ったことはなかった。高校の同級生で偶然再会をし付き合うことになりそこから同棲を始めて自分がアイドルを目指している事を伝えていて、現実にアイドルになると決まった時に「別れよう」と伝えた、彼氏は「距離おくだけじゃダメかな?」と言ってきた朋美は「なんとしてでも別れて」と言った、距離を置くのではなくアイドルとして彼氏がいるのはまずいと思ったし、契約事項にも異性交際禁止とかいてあったので朋美はその契約だけは守りたかった、そのために別れたのに晒されるとは思っていなかった。誰が晒したかはすごい気になったがそこを追求するのはやぶさかではないと思い、朋美は最後のSNSを上げた。

【この度は私の件でご迷惑をおかけして申し訳ございません、過去にお付き合いしていたことはありますが、現在お付き合いはしておりませんがこの度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした、事務所の方針としてしばらくの間SNSの更新は控えさせていただきます】と更新をした、ヲタクや主に担当狂からは頑張ってのコメントで溢れたが、一つのコメントだけ【俺は絶対お前を許さない】とコメントがあり朋美は震えた。アイドルデビューだけは邪魔されたくなかった。

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