第5話 現実と理想 

四人でのアイドルデビューが決まりライブも決まり始めたが単独公演などはなく対バンでのライブしか話は来なかった、単独公演でデビューするという話だったのだが単独公演に割く予算がなくなったとプロデューサーが謝っていた。それでも夏美たちは単独公演を夢見て日々奮闘をしていると、Twitterで元メンバーのピンクが内部事情を暴露し始めて炎上をしだしたが中身がほぼほぼ虚偽で運営側が反論のお気持ち表明wpをしていたが、衣装もペラペラ衣装で可愛くもなくオリジナル曲も二曲しか出来てはいなく、あとは他のアイドルのカバーをやるのが現実でとても大手のアイドルグループとは思えなかった。昔からついていてくれてるヲタクはアイドルデビューしたことに喜んでくれてはいたが夏美は納得がいくはずもなく、またもやもうやめたいと思い始めたがここで辞めたらヲタクの期待を裏切る気がして「辞める」ともいえなかった。中学生の時にアイドルを三か月やっただけなのについてきてくれるヲタクがいるならここで諦める訳にはいかないと思い、ダンスと歌唱レッスンには力を入れた、事務所で決められてるレッスンの他に自分でレッスンにも行き早く単独公演をやりたいと思っていたが、ある日プロデューサーから「大事な話がある」と言われメンバー全員集められ「三か月後このグループは解散します」と言われた。デビューして二か月しか経っていないのに五か月での解散だった、理由としては採算が合わない、ピンクの炎上きっかけで運営会社の部長が激怒しているというものだった。

デビューするにあたって広告費を多額にかけたのはメンバー全員しっていることだが二か月で元が取れるわけがないというのは中学生にでもわかることだろと夏美は思ったが決定事項に逆らうことなどできなかった、逆らったところで解散がチャラになることはないのだからそれを受け入れることしかできなかった。プロデューサーが会議室から退室したあと泣きだすメンバーや怒るメンバーがいたが夏美は冷静だった。

アイドルなんて所詮使い捨てにされてなんぼで採算がとれないなら解散するのも仕方がないと割り切ってはいたが悔しくなかった訳ではない、せっかく夢だったアイドルになれたのにたった五か月で解散になるなんて悔しいと持ってるところに【誰にも言わずに第二会議室にきてくれ】とプロデューサーからlineが入った、プロデューサーから個人で連絡が来ることなどめったにないので驚いたがメンバーにばれないように帰り支度をして第二会議室に向かうと、プロデューサーと部長が隣り合わせに座っていて「夏美そこに座ってくれ」と言われ二人の前に座るが部長は険しい顔をしていた。「今のグループの三人は契約解除をするが夏美は新しいグループでメインでやってくれないか」という話を部長からされる、夏美は驚きを隠せなかった、自分が契約解除ならわかるが三人を契約解除して自分だけ残るのは少し理解が追い付かなかったがプロデュサーの話によると夏美以外の三人はヲタクと繋がっているのがバレて契約解除ということだった。夏美はヲタクとはTwitterでしかやりとりをしていなかったが、他メンバーはlineで繋がり外部で会ってたりしていたという、夏美には理解できなかった、ヲタクを現場以外で会うメリットが夏美には理解できなったが事務所のルールを守っておいてよかったと夏美は心から思った。これからは夏美始動で新しいグループが動いていく。

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