第32話

「カナちゃんに嫌われたら俺生きていけないっ。」


「すごいねトッキー。あたしより求められないと生きていけない体質じゃん。」


「違う。カナちゃんに求められないと生きていけない体質。」



キパッとキメ顔で、ここ大事!と言わんばかりに訂正してきたトッキー。



ん?それってさ、



「あたしとお揃いだね。」


「!」


「あたしはトッキーに求められないと生きていけない体質。」



ね?と見上げれば、トッキーは感動しているのか歓喜しているのか天を仰いで「神様…!」なんて呟いていた。



元天使でも神に祈ったりするんだな、なんて思っていると次の瞬間には抱きしめられていた。



「トッ…」


「俺のカナちゃん…!」

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