第13話

真夜中の暗闇以外の空を目の当たりにする日が来たのだ。



白みがかってるだけの空だったけど、明るい日ってやつを初めて見れた感動は言葉にできなかった。



まあ、完全に明るくなった空は見れないまま動けなくなってしまったけど。



それからというもの、あたしはトッキーに現代の常識や人ならざるものの生き方についても教えてもらった。



あたしは自分を作った奴と同じ人ならざる者なら皆大っ嫌いって感覚しか無かったのだけど。



「人ならざる者が人間界で暮らすにはそれなりに訳ありなんだ。」


「じゃああたしを作った奴もその訳ありってこと?」


「恐らくね。天界だろうが魔界だろうが、堕落する奴はいるし、罪を犯す奴もいる。存在そのものを迫害される奴だっているだろうさ。」


「じゃあトッキーは堕落したってこと?」


「そうなるね。俺は自分の欲望を抑えつけることが正しいとは思えなかったから。」



さまざまなことを教えてくれるトッキーはあたしの質問になんでも答えてくれた。



あたしは人ならざる者が大嫌いだったけど、トッキーだけは別かもしれないと思ってきていた。

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