第12話
あたしを欲しいって言ったトッキーの条件を満たすという行為の一環だと思ってたし。
こんな気味の悪い体を嬉しそうに抱きしめるなんて、変わった人もいるもんだと思った程度だった。
「ねえ、トッキーは何者なの?あたしよりすごく高位な存在でしょう?」
「そんなことないよ。俺は堕天してるから。」
「堕天使ってこと?つまり天界にいたの?!」
「まあね。昔の話しだよ。」
「なんで堕天なんか…、」
「聖人君子には向いてなかったってだけだよ。俺はこうして真夜中に毎日挨拶してくれるカナちゃんと抱き合う方が性に合ってる。」
ぎゅうううっと抱きすくめられることにはハテナしか飛ばなかった。
でもそんな日々にも変化は少しずつ訪れたのだ。
真夜中に動くとしても、たかが3時間程度の稼働しかしてなかったあたしが、
「5時間も動いてる!最高記録だよカナちゃん!」
「嘘…、空が明るくなってる…。」
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