第7話 カラーひよことお節介について

わっしょいわっしょい! 私お祭り大好きで、お祭りがあると

一度午前中に行ってるのに、そしてもうヘトヘトに疲れてるのに

それでも、祭囃子が聞こえてくればすぐに外に飛び出していった。

出店もいっぱいで、楽しいの

りんご飴、綿菓子、焼きトウモロコシ、たこ焼きかき氷、クレープもあるし

輪投げに射的にダーツに金魚すくい!

夜でも明るくて、なんかみんな楽し気で日常とは違ってて本当に大好き。


この話は小学校5.6年生の頃のお話です。

家の近所のお祭り。神社自体すごく大きいんだけれど神社の中も、外の道路にも

屋台がひしめき合い、大勢の人で賑わい朝から翌日3時までの2日間続く。

この日の午前中は、私はお祭りのお囃子のかかりだったので

屋台などに遊びには行けませんでしたが、夕方からすぐさま祭りに出かけました。


すごい人なので、前の人の歩きに合わせてゆっくり進んでいく。人をかき分けながら

、そんな状態で歩いていると、【カラーひよこ】という屋台があるのを見つけました。さて、なんだろう?人混みで屋台まで見えないんだけれど、もう知りたいばかり。(カラーひよこって、色ひよこって事?なによそれ?)

私はとりあえず人をかき分けながらそこに向かった。

と前の方から、「かわいいい♥」や「だめだめだめよ!」っていう母親のような声

「かわいそうな気もする」って声も聞こえてくる。


(色ひよこであり、かわいくて、だめで、かわいそうな気もするもの)

私は深く考えてみたが、全くわからないのである。


そんな風に考えているうちに、屋台の前に来ていた。

分かった。赤や黄色や青や緑のひよこがピヨピヨと鳴いている。本物なのだ。

屋台のおばちゃんが買うの?と言うので

オスとメスを1匹ずつと、えさももらい、家に帰った。


家に帰ると、かごの中にひよこを入れ、猫の来ることもない私の部屋の前の

ベランダに。エサは少し目に、溺れることもないように水も少なめにちいちゃい

お皿に入れて、オスにはぴいちゃん。メスにはきいちゃんと、名前も付けた。


そこへ、お節介な妹と弟が来て、この物語が始まる。

触らないでね、というよりも早く、かわいいねとひよこを手にのせて

妹は撫ぜている。私がハラハラしながら見ていると、弟がまだよちよち歩きのひよこを自分の肩に乗せようとしている。わたしはすぐにやめさせた。

そして「間違っても、飛ばせようとしないでね。」とつけくわえた。


妹も弟も素直な子なので はあい。と お返事しましたが、私は気が気ではありませんでした。水入れに水をなみなみ、たっぷり持ってきて

妹は「水が少しでかわいそう」と私に言いました。

おせっかいだけれど、優しさからしてる事なので大目に見ることに私はしたのです。




しかしそれが、命取りとなることになるのでした。

ひよこと遊ぶ妹と弟を監視していると、近所の友達が私に祭りに行こうと誘いに来て、私が、妹と弟をどうしようか、と考えていると、「行っておいでよ。ちゃんとかたずけておくから」と言いました。

私はかたずけるううううううううう????とは思いましたが

友達を待たせておくこともできないし、行くことにしました。

祭りに出かけて、1時間くらいたち、家に帰ると気になってひよこを見に行くと

弟も妹もいなくて、ひよこはかごには入れてあるのですが、

ひよこが水の中で溺れているのです。

私はすぐさま助け出し、ひよこをタオルで拭いてやりひよこが良く乾くように

日向に出してやりました。

案の定、妹のやってくれたことはお節介だったのでした。


私は少し安堵し、自分の部屋で祭りで買ってきたプラモデルを作っていると

20分くらいして、弟が「ドライヤー貸して、」と言いに来て

私は弟にドライヤーを貸し、それからまた、ひよこを見に行くとひよこがいないのです。私は妹にひよこ知らない?と聞くも知らないと言われ、


もしかして・・・・・・・と思い、急いで弟の部屋に行くと、弟はひよこにドライヤーを当てています。ひよこは強風、しかも熱風に耐えよろめきながら立っています。

弟に悪気はないのでしょう。しかしひどい光景です。すぐさま、ドライヤーを取り上げ、ひよこは、私の部屋で飼うことにしました


私が眠るときもひよこは元気な様子でした。

私は弟がアイロン貸してと言ってこなくてよかったと心より思います。


翌日、ひよこは私が目を覚ましても永遠の眠りの中でした。


弟も妹も、とてもやさしいいい子なのですが、時折お節介です。

私はカラーひよこが、カラーにわとりになるのがとても見たかった。

ちなみにぴいちゃんは青色、きいちゃんは赤色だったので

子供は紫色だったんだろうな。と思います。




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