15  『ぼろりは、大泣きした😭』


 『ほら、これが、蓄音機、というか、ポータブルレコードプレーアーですよ。』


 『はあ😃 プレーアーですか。』


 それは、平らな丸い、『アヤ』でも『かぐや』でも、また、地下世界でも売っている『スライスパイ』みたいなものだ。


 『理屈はわりに単純で、音の振動をレコードに刻んでいるのです。その溝を針でなぞり、音を再現します。まあ、現在の空間録音技術には確かに及びませんが、しかし、これは、再生音楽であり、これ自体が、一種のアートなのですよ。』


 『アートですか。』


 『はい、アートね。』


 丸い円盤の上を、棒が走り、棒には、どうやら小さな針が付いているようだった。

 

 『あの、針が重要なのです。ただし、これは、単純なモデルで、あまり、再現性能は良くありませんが、高級なものならば、素晴らしい音がしますよ。あとで、ご案内しましょう。』


 『はあ😤』


 それは、実に驚異的で、魅惑的な誘惑だった。


 ところが、そこで、また、ゴタゴタが持ち上がったのである。


 『タイガー・プー三世の親衛隊がきたあ!』


 という、叫びが上がったのだ。


 『ぎょわ〰️〰️〰️〰️。』


 ぼろりは、一転して修羅場と化した。


 タイガー・プー三世は、いまだ、地球の1/4を実効支配する、あからさまな独裁者である。


 地球政府とは、対立関係にあり、しばしば、地球政府の支配地域にゲリラ攻撃を仕掛けてくる。


 先代のタイガー・プー二世は、平和主義者だったが、三世は非常に横暴な性格で、おそらくは、全太陽系の支配を狙っていた。口では、『そんな気はありますぇん。はいはい。』、とは、言っているが、たぶん、ウソである。


 『まさか、月の地下を狙うなんて!』


 『あなた、取りあえず、隠れましょう。こちらに。』


 おばさまは、まやしんを連れて、森に向かって走ったが、おばあさんと、おじいさんであり、スピードは出ない。どちらかと言えば、よたよたしていた。タイガー・プー親衛隊は、すでに森を封鎖していた。


 『止まれぇ。』


 兵士が叫び、衝撃銃を向けた。


 最大出力にすると、人間なんか、バラバラになると言われる。


 『おー、ほほほほ❗』

 

 おばさまは、走りながら高笑いし、何かをぶっぱなしたのである。


 ばばばばばばあ⚡


 と、雷みたいな激光が、まさしく猛烈な勢いで疾走した。



     🏃💨💨💨💨














 


 


 


 

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『超巨大ショッピングセンター、ムーンビッグモール かぐやとアヤ』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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