第4話:葉見ちゃん・・・合格、ここにいていいよ。
「そうだね、俺には君がここにいてくれたほうがメリットあるかな?・・・まあ
いてくれるのはいいけど・・・君はラブドールだから俺、エッチいことやっちゃう
けど・・・いい?」
「え〜?いきなりそれは・・・ちょっと」
「だってセックスするために買ったんだし・・・80万もしたんだから飾って置くだけなんてもったいないでしょうが・・・着せ替え人形じゃないんだから」
「分かりました・・・私目をつぶってますから、優しくしてくださいね?」
「優しくはするけど・・・君の魂ってやっぱりラブドールの中にいたほうがいいんだよね」
「はい、出ちゃったら魂が天国に引っ張って行かれちゃうかも・・・」
「それに今なら動けますし、おしゃべりもできますし成田さんの身の回りのお世話も
できますし・・・それに・・・だって」
「なに?聞こえない」
「それにエッチだって・・・できますし・・・」
「うん、まあエッチはさせてもらうとして・・・なんだその俺、君のこと?葉見さんのこと何にも知らないんだよね」
「目の前にいるのはラブドールだから君の顔も知らないし」
「だからそばにいてくれても愛情うんぬんとかって言われてもすぐには応えられないかも・・・君の写真とかないの?」
「あ、インスタグラムなら見れますけど・・・」
「じゃ〜一応見て見ようかな・・・」
で俺は葉見のインスタを見た。
「葉見ちゃん・・・合格、ここにいていいよ」
「え?いいんですか?」
「いいよ、俺もさ・・・さまよえる魂を見捨てたりできない性分だから」
「インスタの私の写真見た習慣に態度変わりましたよ」
「何、言ってんの・・・平常心、平常心」
「見かけはラブドールだけど、中身がこのインスタの子だとしたら愛せるかも」
「だからこのラブドールを介してお互いのことを少しづつ知っていけばいいん
じゃないかな?」
「私はもう亡くなってますから顔なんかこのさい関係ないんじゃないですか?」
「なに言ってるの・・・それって大事だから、エッチするとき君の顔思い浮かべ
ながらするからね・・・そしたら余計興奮するでしょ」
「可愛い子を犯してみたいでしょ?」
「無理やりしちゃうんですか?」
「そりゃそうだよ、ラブドールにエッチさせてくださいってお願いするバカ
どこにいるんだよ」
「じゃ〜いいですけど優しく扱ってくださいね、このラブドール高かったんでしょ?」
「そうだよローン組んだし・・・だから君も大事にしてよね」
「はい・・・大事にします・・・私頑張ります」
「頑張らなくていいからさ・・・今夜はイヴだし、俺の誕生日だし君も一緒に
祝ってよ・・・ひとりよりふたりのほうが楽しいから」
「はい、ハッピーバースデー、成田さん」
「ダメダメ」
「これからは一緒に暮らすんだから成田さんじゃなくて・・・
圭ちゃんって呼んでくれなきゃ」
「俺は君のこと
「分かりました、じゃ〜今日から圭ちゃんって呼ばせていただきます」
「じゃ〜・・・ハッピーバースデー、圭ちゃん・・・お誕生日おめでとう」
で、ラブドールの葉見は俺のそばに来て優し〜くハグしてくれて、おまけにホッペタにチュってキスしてくれた・・・まだクチビルには抵抗あるみたいね。
俺と動いてしゃべるラブドール、葉見との生活が新たにはじまった・・・これは
俺にとってとってもレアな出来事だって思う。
つづく。
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