ちょっと気まずい出会い
羽坂高校の正門をくぐり、クラス分けの張り紙の場所へと向かう。
今日から僕もあの県内No.1高校の生徒。僕も立派になったもんだ。半年前帰ってゲームの生活をしていたとは思えないよなぁ。
そんなことを考えながら歩いているとクラスの割り振りが書かれた張り紙を見つける。すごい人の量だ。人混みをかき分けクラスを確認する。1年2組のようだ。
あまりにも人がたかっていたのでサラッと名簿を眺め、教室へと向かう。綺麗に整備された校舎、なかなかここまで綺麗な学校はないんじゃないか?
教室の目の前に着くとある異変に気づく。そういえば校舎に入ってから人と会ってない。
張り紙のところには沢山人がいたはずだし、ここに人がいないのはおかしい。
確かに、事前に受け取った手紙には
「クラス分けの張り紙を見て、クラスの教室で集まってから入学式を行う。」
と書いてあったはずなんだが、、
一旦戻ろうかな
そんなことを思っていたそのとき、後ろから声がした。
「おはよう〜!」
すごく可愛らしい声で正直ちょっとドキッとしてしまった。なんせ、中学時代はあまり彼女はもちろん友達もあまりいなかったのだから。
いかんいかんと思い、振り返ると、なんとも可愛らしい美少女がそこにいた。現実にこんなに可愛い子いたんだーなどと考え事をしていると、、
「そのー?どうかしました?」
彼女が少し戸惑いながら尋ねてきた。
「あっ、ごめん、ぼーっとしてた。その、、おはよう!」
すると彼女は少し微笑んで
「あー、、ううん!全然大丈夫!それでなんだけど、この教室、ううん、この階なんか人がいないみたいなんですけど、そのー集合場所ってここで合ってます?」
不安そうに彼女が尋ねる。
そういえばそうだった。困ってるんだった。なんで誰もいないんだろう。
「多分そうだと思うんだけど、、、手紙にもそう書いてあったし。君も実際手紙を読んでここに来たわけでしょ?」
「そうですね。手紙に書いてあったので。。」
なんか、、気まずい、、こういう時は話を広げるべき、、のはず。
「多分ちょっとしたら人が集まってくるはずだよ!ところでさ、僕たちお互いの名前も知らないじゃん。自己紹介しようよ!」
彼女がクスッと笑う。よくよく考えてみれば「自己紹介しようよ」と直接言うのもちょっと変だったかなと思い顔が赤くなるのを感じる。
「ふふっ、真面目さんですね!いいですよ!自己紹介しましょう!私は羽山高校1年2組、笹丸歌音です!えっと、自己紹介なら好きなものも言うべきですよね!、、好きな食べ物はりんごです!」
自信満々に自己紹介を終え、パチンっと手を叩く。
「はい。じゃあ次は君の番!」
なんでちょっぴり偉そうなんだよ!と気恥ずかしさを覚えつつ
「えっと、僕は、幡山喜一。僕も同じ1年2組!あと、、好きな食べ物だっけ?好きな食べ物は、バナナかな。あとは、、呼び方は笹丸さん?でいいかなよろしくね!」
「はい!よろしくお願いします!喜一くん」
不覚にも同級生の女の子に名前で呼ばれたことがない僕は「ドキッ」としてしまう。なんとなく悟られてはいけないと思い、姿勢をピンっと伸ばす。
「それにしてもバナナが好きなんですねー!」
「え?」
「あっ、、」
言いながら気づいた。好きな食べ物でバナナはまずいか。色んな意味で。入学してから4言目で、うん。セクハラしてしまったのか。僕は。。
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18時に続き投稿します
初めての投稿なので読みにくかったらすみません。。
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