Rp:14 薬局における「連携」とは その1

次に僕が取り掛かったのは連携強化加算と医療DX推進体制整備加算の算定に向けてだ。

この2つの要件を満たすのは後発率の向上に比べると比較的簡単なものだ。


連携強化加算

(1)

感染症法第六条第十七項に規定する第二種協定指定医療機関である

(2)

災害の発生時等において、他の保険薬局等との連携により非常時における対応につき必要な体制整備されている、

(3)

オンライン服薬指導を行う体制が整備されている。


このチェックシートに沿った薬局になることが必須になるのだが、簡単に要件をまとめるとこのような形になる。

「地震や津波、新型コロナとかが流行っているときでも頑張って仕事してくれるなら普段からボーナスあげるよ」

こう厚労省は言っているのだ。


「(2)は地震が起きたときそれぞれのスタッフがどういう行動をするかとかをまとめたら良いんだよね。

(1)って、この指定を受けるのってどうすればいいの?」


第二種協定指定医療機関は都道府県と「医療措置協定」を結んだ医療機関等のことだ。

薬局における医療措置協定とは、昨今の新型コロナウイルス感染症を始めとした新興感染症蔓延時に迅速に対応出来るよう、

「平時から個人防護具を備蓄し、非常時も対応しますよ」と手を上げた薬局のことだ。


「これは昨年、県から案内が来ていたやつですね。覚えていませんか?」

「あー、、あったっけ。マスクとかガウンを備蓄して〜とかの?」

「そうですね。ここ最近で言えば、新型コロナとかの対応が出来るように色々やってよってやつです。」

「メールを遡ってみたらあったよ。これ、僕やっていないや。。どうしよう。。」


連携強化加算の算定は比較的簡単なものだ、と先ほど言ったのは撤回だ。道のりは長くなりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

毎日 18:00 予定は変更される可能性があります

薬剤師 桜井一 薬剤師 桜井一 @_hajime_sakurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ