第4話

「肉体がないのが残念すぎる美味しそうな魂ですこと。」



食すモノも違います。



嗜む程度には人と同じものを食べることはいたしますが、それで腹が満たされることはありません。



あたしの主食は肉。

動物でも人でも、できれば魂が出る瞬間の病んだ身体が好物です。



子供が美味しいと、手当たり次第に貪る連中もいますが。



あれはいただけません。

肉の柔らかさや鮮度、血の旨味はたしかに一級品に上りますが。



あたしはその中でも、病で伏せた病弱なものが良いですし。



抵抗なく、誰でもいいから殺してくれと縋られることを望みますので。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る