第7話

瞬時に切り替えるのは慣れたもの。

私情がどうであれ、仕事に影響させるヘマなんてしない。



そう思っていたけれど、最近は限界が近い。



「あー!もうッ!!!ほんっとしつこいんすけど?!マネージャー!あの男との仕事は今後一切取らないでくれませんかね?!」


「そんなことしたら仕事無くなるので無理ですね。」



撮影が終わった楽屋でぶちまけられる相手って、長年ずっとお世話になってきたマネージャーくらい。



クールで気が利いて、小柄な女性でありながらも仕事のできる女。



ミズキさんが縁のないメガネを押し上げて、あたしの癇癪に慣れたような態度でバッサリと切り捨ててくると苛立ちは割り増しである。

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