第5話

メディアが妄想を広げられるように、イメージって大事。



知っている。



幼い頃からこの世界に居ればカメラの癖、求められる自分、自分の見せ方ぜんぶ。



自分の思い通りにしてきたんだから、今更疲れたとかなんとか言うわけがない。



ただ最近、それが難しくなっているというのも事実。



だって、



「アキさん、俺勃ちそ…、」


「黙れ変態。爽やかな笑顔でなに口走ってんすか?とっとと撮影終わらせたいんだから集中してくださいっす。」



爽やかイケメンともてはやされているこの男。

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