第12話 実家

―――――――――ルイの家。

マンションの一室。


(呼び鈴)


「入って。」


僕はドアを開けるルイを引き寄せて抱きしめた。


「ごめん、心配かけて。」

「いつもの事だから。でも、結月には無駄に心配かけないでよ」

「わかった。」


「……。」

「中入ろ。ここじゃ寒い。」


ルイにソファへ押し倒された。


「…少しくらい独り占めさせてよ。」

「…女だな。」

他人ひとのものが欲しくなるのはアミと同じね。」

「元はルイのものでしょ?」

「そうね…。」

「……。」


「これを見ると毎回腹が立つ。あたしの可愛い子にって。」


ルイが僕の鎖骨に出来た赤いケロイドを指で押す。


「…ママは病んでるのかな?」

「完全にアル中よあれは。よく今まで生きてるよ。」

「パッと見綺麗だからな。脱いでもいい女だし。」

「息子から見てもそう見えるの?」

「一般的にはそうだと思う。でも俺はママよりルイがいい。」

「当たり前でしょ。」


「んぁっ…。」

「可愛い…。」

「ルイ…痛い事して…」

「……」


ルイは微笑みながら僕の体に噛み付いていく…。

…背中に指を這わされて甘く撫でられた後、また噛み付かれた。



「あぁっ!!……」


頭と下半身に走る快楽と共にルイに後ろから抱き寄せられた。


「涼太。やっぱり私、あんたを誰にも渡したくない。」

「あぁっ!!……」

「…ここに居てくれたら一番いいのに。」




―――――――――――――――翌日。


店で作業するルイに後ろから抱き着いた。


「なに?寂しいの?」

「どうしてくれんの?昨日一人でしちゃったよ。」

「そんなによかった?」

「後戻り出来なくなりそう」

「次はいつ帰ってくる?」


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