第13話 招かれざる客
――――――ある日の閉店後、一人の時にスマホが鳴った。
『はい。』
『開けてくれない?』
―――――――――返事もせず切った。
「……」
「……」
「涼太…。」
「…相手しろよ。」
「奥さんとはしてないの?」
「違う。お前としたい。」
僕はその人の髪を掴んでしゃがませた。
「…わかるよな?好きだもんな?」
すると、素直に従おうとしたので髪を掴んだまま横に倒した。
僕はしゃがんでまた髪を掴んで座らせてそのままキスした。
「…相変わらず病んでんな。」
「……」
僕はさっきの荒さとは打って変わってその人を抱き寄せた。
「いいの?…」
「気が変わった。」
「…本当にいいの?」
「触るな。殺されたいか?」
「……。」
その人が僕の下を触ろうとしたので手を払った。
すると、その手を僕の顔に移してキスしてきた。
2~3回優しく重ねて、その後は舌でこじ開けてきた。
「衣舞…」
ふんわり香るこの人の匂いと、サラサラの髪…ギラギラ付けたピアス…。
「…したいの。体貸してよ。」
「…どうぞ。お好きに使ってください。……んぁっ!!…」
「涼太だけだった。」
「…なにが?」
「こんな風に出来るの」
「はぁっ!…」
「他の人たちはダメ。みんな襲いかかってくるか気持ち悪いのばっかり。」
「んあっ…」
「みんな涼太みたいだったらいいのにな…」
「あぁっ…」
「…美味しい。」
「衣舞…やめろ…」
「自分の店でしょ?掃除くらいできるでしょ?」
「…だめだって!…出ちゃうって!…」
「出せ。」
――――――――――――。
「また来るね。」
「…来なくていい。」
「ママで足りるの?…ん?どうなの?」
「あぁっ…」
「まぁいいや、他人のモノに興味無いし。じゃあね!」
―――――――――――――――。
事務所にはよく分からない飛び散った液体と爪と歯型だらけになった僕だけが取り残された。
―――――――――――――――。
「…いっ…いくっ…」
手で慰めて体を震わせている動画を衣舞に送った。
――――――――――――「また行ってあげる。」
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