3 おふろにはまってさいあたいへん

 お風呂屋さんに通うようになって、いろいろと業界の用語がインプットされました。


 口開け、NN、NS、即尺、即即、……。

 まず、これらの用語を知っている人は、お風呂経験者です、間違いなく。ちなみに、僕はこの時は即尺即即、二回戦目にマットの流れが定番で、それを実現できるお店が一店しかなかったので、そこに通い詰めていました。嫁にバレないように、月2くらいのローペース?ですけどね。


 それと同時に、僕は圧倒的攻め好きのMということに少しずつ気づいて?きました。AVを見て研究して、どうすれば気持ちよくできるのか、気に入られるにはどうすればよいのかなんて考えるようになりました。明らかに、私生活においてエロいことを考えている時間が長くなってきて、もはやエロが生活を支配しはじめたときでした。脳内一面お花畑だったに違いありません。


 この時、お気に入りでよく指名していたお姉さんが、「希望」さん(もちろん、あらすじでも書いているとおり、名前は変えていますよ!)。年齢は表記22、実際25くらいかな。顔は某スキージャンプの方に似ていて美人というよりは愛嬌のある可愛い感じ。ちょいぽちゃ、肌はすべすべ、いちゃいちゃ大好き、何より癒しの雰囲気が心地よかったです。おそらく1年近く(僕が28~29歳の時かな)は予定さえ合えば希望さんばっかり指名していた気がする。


 で、この方、実は結構ベテランに片足入っている感じの方でして、せっかくだしってことでプレイの後にきいてみたんですよ。「僕のテクニックってどうですか」って。今思えば、ダセェすねぇ。


 まあ接客業ですからね、笑顔で「よかったですよ!」って言ってくれるんですけど、当時の僕は馬鹿だったんで、僕ってテクニシャン……! えへへ。なんてこと思っていたわけです。んなわけねーだろって。

 僕はまんまとその策略に引っかかって、せっせと希望さんに通ったのでした。バカだなー。


 さあ、月日は流れ、2019年。僕は32歳の時です。嫁は2人目を妊娠中で、またレスになっていたときでした(2人目はなんと1発妊娠。ちょっと浮気を疑いました笑)。このとき、僕史上少し重要な出会いをします。


 これは本当にたまたまですが、普段行かないお風呂屋さんも行ってみようってことで、即即なし、マットなしのお店に突入したんですよ。若い子としたいなって邪な感情で笑。


 お相手は表記20歳、実21歳の子。入店して間もなくて、なんというか、ちょっと変わった女の子でした。

 もともとの僕の好みは、スタイルはやや細め、肌すべすべ、そして何より不快な匂いのしない子です。正直、これで言うと、僕の好みからは外れている子でした。ちょいポチャ、やや肌は荒れ気味、そして化粧の匂いがキツイ。顔はまあまあ可愛い感じ。でも、第一印象はリピートなし。

 

 でも、軽くご挨拶して、さあ服脱ぎますか、と思っていたら、いきなり濃厚なキス。このお店の普通はお風呂+歯磨きしてからです。

 結局終始ずっとくっついて、まるで本当の恋人になった気分を味わいました。


 プレイ後、「歯磨きする前だけど大丈夫だったの?」ときくと、

「お兄さんすごく私のタイプで、思わずしちゃったハート」

 とのこと。


 ……は? 何この可愛い生き物。


 ええ。すぐ僕は騙されますよ。撃ち抜かれました。だって32歳のおじさんに片足突っ込んだ男に、20やそこらの女の子が、恥ずかしそうに好意を告げてくるわけです。ハマるなっていう方がおかしい。


 もう一度いう。ハマるなっていう方がおかしい!


 おそらく、月2~3は通ったと思う。本当にバカです。

 もはや希望さんって誰だっけ?状態。ごめん希望さん!


 この女の子、桃ちゃんと言います。


 桃ちゃんとはしばらくお店で仲良くやっていました。もちろん、客とコンパニオンっていう関係の範囲内ですけどね。幸いにも、ももちゃんは出勤少ないんだけど予約もあんまり入らない子で、余裕で予約が取れてしまうのですよ。

 ですが、この関係が転換するタイミングがやってきます。


 そう、2019年の12月です。みなさん、お分かりですよね。

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