第19話:お礼に菓子折り

 5日の日、コミュニティハウスにお世話になったので、千円くらいの上品なお菓子をもって9時過ぎに尋ねました。

 今日は3回そこへ行ったのだけれど、2回目のとき、あの女性職員さんに帰り際にお礼を言われた。

 いえいえ、お礼を言うのはこちらです、というべきところを、相手の目を見て「あのときはありがとうございました」としか言えませんでした。

 感謝でいっぱいだったため言葉が出てこない事態に。


 で、コミュニティハウスには面白い本がいっぱいあるから、今日は読みまくりました。


「夫のトリセツ」とかのついでに「妻のトリセツ」もチラッとめくった。

 女性の脳は、思いついたことをだらだら話し、目的がないどっちらけの話をすると、ストレスが解放されるらしい。

 苦手だ。

 逆に男性は、沈黙してぼーっとしてるときにストレスが解放されるらしい。

 わたくしだ、と思いました。

 知らなかった、わたくし男性脳だ。

 でも、女性でも理系とかアート系はほぼそんな感じらしい。


 金子みすずさんの詩集を読んだら、非常に優しい言葉で日常のあれやこれやが書いてあった。

 こんなにも豊かな感情を持っていたら、苦しかったり哀しかったりすることが多いのじゃないか?

 わたくしは年表を見た。

 明治のお生まれらしく、三歳でお父様を亡くしている。

 ご自身も結婚相手に作品投稿や作家仲間との文通を禁止されたり、離婚するなら娘の親権をよこせなどという理不尽を受けていた。

 旦那様は女癖がわるく、みすずさんは母親に娘をあずけて服毒自殺なすったらしい。

 享年26歳。

 どうりでさみしげな詩が多いと思いました。

「大漁」という詩が印象に残りました。

 イワシがたくさんとれて、陸の人々は喜んでいるでも、海の底ではイワシの弔いをおおいにしているだろう、とあった。

 とりあえず全部読んだが、結論は、彼女はお花が好き。

 そして、仏様と神様を無条件で信じている。

 蚕が蝶々になるとか(蛾ですよ?)魚は寝ないで泳いでいる、とか知識が怪しい点もあったけれど、それは昔の人だからですまされる。

 知らなかったのだろう。

 つっこみつつも、その内容に惹かれた。

 泣いたり、しみじみしたり、おどろいたり、わたくしの中にこんなに感情がいっぱいあるなんて知らなかった。

 読んでよかった。

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