第20話 私の可愛い銀河くん♡
「あぁっ、紫音ちゃん……そんなに激しくされたら……っ」
私の下で、銀河くんが可愛らしい声を漏らしている。私たちの愛し方は、基本的に私が上になるスタイルだ。敏感に反応してくれる銀河くんが、とっても可愛らしくて愛おしい。
『紫音ちゃん、俺も男なんだよ。可愛いって言われるより、カッコいいって言われたいの!』
銀河くんがそんな強がりを言ったのは、小学校1年生の時だったかなぁ。あんまり可愛すぎて、そのまま公園の遊具の物陰に押し込んでファーストキスを奪ったのは、良い思い出だ。
「銀河くん、私も気持ち良いよ。ちゃんと男の子、してくれてるよ」
「でも、疲れたりしない?」
「ううん、私は大丈夫。銀河くんこそ、朝から晩までメインアタッカーで……薬を飲みながらでも、疲れたでしょう?」
「僕は大丈夫。みんなのためだと思ったらへっちゃらだし、こうやって紫音ちゃんと過ごせる時間もあるんだから」
その返答に、心がキュンとしてしまう。本当に銀河くんは、この数年間で立派な大人になったと思う。でも2人きりの時は、昔の可愛い銀河くんのままだ。クラスごと転移して間もなく、付き合っていたけどまだセックスをしていなかった私たちは、私からお願いして処女をあげた。あのころに比べると、筋肉もついて本当に頼もしくなった。
「あっ、くすぐったいよ、紫音ちゃん」
「ごめんね、すごく成長したなぁ、って思って」
「もう……お姉さんぶっちゃって。そういうところ、昔から全然変わってないよね」
「だって、私の方がいっつもお姉さん役をしてたじゃない?」
「それは、紫音ちゃんがおままごとでやりたいって言ってたからだよ?」
「だって、好きな男の子の前だと良いところ見せたいじゃない?……ずっと前から、銀河くんのことだけを想ってたんだよ」
「僕だってそうだよ。紫音ちゃん以外を好きになったことなんて、ないよ」
私たちはお互いに笑い合うと、どちらからともなく唇を重ねる。そしてそのまま、舌を絡めた大人のキスに移行する。お互いの唾液を交換しながらのディープキスは、本当に頭が蕩けてしまいそうになるほど気持ちがいい。幼馴染だった私たちが、大人の関係になったことを改めて実感する。
「ねぇ、そろそろ……」
「うん、良いよ」
私は銀河くんを感じながら、しなだれかかる。あぁ、この世界に転移して良かった。クラスメイトは私たちの関係を尊重してくれるから、色目を使う泥棒猫もいない。タクミくんに夢中、っていうのもあるけど。
私たちの生存にとても貢献している男子は銀河くんと加納くんとタクミくんだけど、銀河くんには私がいて、加納くんには小夜ちゃんがいるものね。
「はぁ、はぁ……紫音ちゃん、愛してるよ……」
あら、残念。今日の銀河くんは打ち止めみたい。でも明日も中層に潜るから、あまり負担はかけられない。私は自分の処理は後回しにして、先に銀河くんをきれいにしてあげる。
「愛してるよ、銀河くん。明日もみんなのために、がんばろうね」
「うん、がんばるよ、僕。紫音ちゃんが一緒にいてくれるなら、どこまででも戦えるよ」
「じゃあ、このまま寝ちゃおうか。銀河くんの体温を感じながら、寝たいの」
そして私たちはお休みなさいのキスをして、抱き合いながら寝るのだった……けど、隣室から響き渡る獣のような喘ぎ声がうるさすぎて「凛子、アリア、うるさい! いつまで盛ってるの、もう寝なさい!」と苦情を入れる羽目になるのだった。
やばっ、火照ったアリアの身体と表情、エロ過ぎて同性の私でも堕とされたくなっちゃう……あれはゼッタイに銀河くんには見せられないヤツだ……
*********
「なぁ、タクミくん。ほのかちゃんには帰ってもらってもええかなぁ?」
日課となっている『奴隷売買』をするために部屋に集まると、リラちゃんが提案をしてきた。
「正直なとこ、千奈津ちゃんたちが熟練度のほとんどで、うちたちは刺身のツマやろ? 3人とも、金貨150枚でまだ底が見えんもんなぁ。ほのかちゃんにはもう八橋くんがおるし、悪いんやないやろか?」
「あ、そうだね。ごめんね、気付けなくて」
「ううん、でも良いのかな」
「ええんよ、早く八橋くんのところに行っておあげなぁ」
ほのかちゃんが『奴隷売買』を辞退して退室すると、リラちゃんは僕に抱かれる意思を示していない2人にも向き直る。
「紗季ちゃんに皇子ちゃんも。これから先はなぁ、タクミくんの女になる覚悟を決めた人だけが奴隷売買をした方がえぇんと思うんよ」
「それって、リラの『直感』なの?」
くるみちゃんが尋ねると、リラちゃんはうなずいて肯定した。遠藤紗季ちゃんと新発田皇子ちゃんは、お互いの顔を見合わせ合う。
「どうする、皇子ちゃん」
「そうね……私はタクミくんのこと、嫌いじゃないんだけど。これまでもみんなとローテ組んで『お礼』をしてきたし……」
「私は、ほのかちゃんみたいに辞退しようかな。今のところ好きな人がいるわけじゃないんだけど」
内向的な性格の紗季ちゃんが退室すると、皇子ちゃんは困った表情でリラちゃんを見つめる。
「皇子ちゃんはアリアちゃんに遠慮しとるんやろ? ご主人様をしとったもんなぁ」
え、そうなの?っていうかご主人様ってどういうこと? 僕だけじゃなくて、リラちゃん以外は知らなかったみたいで、ちょっと室内がざわざわとしている。あ、あの表情だと千奈津ちゃんも勘づいてたな。
「んー、まぁ隠してたわけじゃないけど……リラのいう通り、アリアとのことがあるから……」
「えぇんよ、今すぐタクミくんの女にならんでも。遅れたからって邪険にするようないけずやないよねぇ、タクミくん?」
「あぁ、うん。僕はいつでも大歓迎だよ……みんなが良ければだけど」
「もちろん、ええよ。だから皇子ちゃん、今日のとこは帰っとき」
リラちゃんの主導で、室内には僕と性的な関係をもった女の子たちだけが残された。それでも、5人もいるというのがすさまじい。
「じゃあ残りはみんな、タクミくんの奴隷になる覚悟を持った女の子、ってことでええよね?」
みんなが一斉にうなずく。いや、『奴隷売買』ってキャンセルまでするから、形だけなんだけど……僕は気恥ずかしさを覚えながら、まずは日花里ちゃんから「私はタクミくんの奴隷になりたいの。だから、私を金貨5,000枚で買ってください」との申し出を受けて97%割引で購入し、ついに熟練度が98%に到達したのだった。
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