第7話
「……あ…お、おはよう……ございます…」
「……はよー。やっと起きたか?」
男は眠そうに瞼を擦って、またごそごそと布団にもぐってしまう。
俺はまた固まった。
何一つ状況が掴めていない。
と、とりあえず服!服着なきゃ……
ってか俺何で裸!?
慌てて広いベッドを降りようとすると、腕を掴まれた。
布団からにゅっと飛び出た腕は、俺よりもしっかりした筋肉が綺麗についていて、太い血管が浮き出ている。
「……な、何?」
「泊めてやったてのに、挨拶もなしにとんずら?随分ひでぇ奴だな」
布団の中でくぐもった低い声が聞こえてきた。
「と、とんずらなんて…そんなつもりはありませんよ。ただ、服……服着ようって思って」
「ああ…そう」
男は小さく頷くと、また腕を引っ込めた。
な、何なんだ!
って言うか腕!この人も何も着ていない!?
益々昨夜に何が起こったのか謎だった。
知りたいけど、知りたくない。
だけどやっぱり知りたくて、俺は恐る恐る布団をめくった。
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