第6話


男……だよな…



布団を頭まで被って、その布団の端からちょっとだけ髪が覗いている。



艶やかな髪は黒くて固そうな……






いや…いやいやいや……




これはどういう状況??




確か昨日は―――行きつけのバーで飲んでて……飲んでて?



その後の記憶がさっぱりない。



何を飲んだのか、どれだけ飲んだのか?



ごそごそ、とまたも布団が動いて俺は思わず身を引いた。



布団から彼が顔をちょっとだけ出して、俺を寝起きのぼんやりした目で見上げてくる。



男の俺でもちょっと見惚れてしまうような色っぽい寝起き顔。





その顔に覚えがあった。







昨日の―――!!




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