第2話 うーん、ナイスキャッチ!ウルトラ難度C!!
「お疲れ様でーす、お先休憩いただきまーす」
「うーい、お疲れ」
私はしがない会社員、今日も仕事だし、明日も仕事である。いったん仕事の目途が付いたので、休憩に入る。
休憩場所は、一般には建物内に休憩室があるが、私は普段からタバコを吸っているので、休憩室には行かず、屋上に向かう。ちなみにうちの会社に喫煙所はない。肩身が狭くなったものだ。
火をつけて一服、ニコチンを肺の中に入れると、全身にニコチンが回る感覚がする。
タバコを吸いながら、都会のきれいな夜景を見る。
まさに至高の時間である。
この感傷に浸っている時間ははたから見ると少々痛いと思うが私にとってはお気に入りの時間である。
しかし残念なことが一つだけある。
ここは都会のど真ん中、夜景はきれいでも都市の光で夜空のきれいな星は見ることができない。私の故郷は田舎の方なので、夜には星がたんまりと見えるのである。
そのことを思い出し、ふと空を見上げる。
やはり星はあまり見えない。
「・・・ん?」
私は
うん、やはり大きくなっている。
ということは
なにか空から降ってくる
ということになる。
・・・・・・・まずくないか、これ
まずくないかこれ!!
直撃コース、じゃないですかやだー!
どうしよこれ
っていうかなにが降ってきてるんだこれ、隕石?
いや違うな、ん?人間?
「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!よけてぇぇぇぇぇええええ!!!いや、やっぱりよけないでぇぇぇぇぇぇええええ!!!!」
「って、ええ!!いや、ちょ、ちょ、でえ?!」
人間理解できない状況になると、普段自分が冷静であると思っていても、いや実際に冷静であったとしても、テンパってしまうのがほとんどだろう。いい例である。いやまさか降ってきているのが隕石ではなく、「人間」だとは思わなかったが。
いや隕石でもやばいが。
「ううううん、どうしよう!・・・いや!やるしかない!!」
そうして私は着地地点に入り、腕を広げて、受け止める準備を始める。
「っしゃ!こいやぁ!!」
すさまじいスピードで降ってきた人間を腕で受け止める。
「うんぬ!!」
腕にすさまじい衝撃、しっかり背筋を伸ばして腰にかかる負担を軽減し、足をうまく使い衝撃を吸収する。
非常に大きな衝撃であったためか床が蜘蛛の巣状にひび割れている。
・・・・さて、どんなやつが降ってきたのかな?
「え!!?」
お、おおおおおお、おとこのこ!?
おとこのこが、わたしのウデのなかに?!
「は、初めて触った・・・」
女子とは違って結構筋肉質で固い。浮き出た血管がえっっっろい!!いいにおい!!いいにおいする!!すごい!!みんなみてみて!!いいにおいする!!
いいね!!
存在が!!
えっちだね!!
・・・・・ふぅ
とかまぁいろいろ考えたけれども、この
しかし私の腕の中に男子がいるという状況は非常に魅力的な状況であり、もっとクンカクンカハスハスペロペロピチャピチャチピチピチャパチャパしたいところだが、
さすがに捕まってしまうので自身の欲の限りを尽くすことはできない。
さて、この状況をどうしようか、まったくいい案が思いつかない。
まぁ何をしようにも、少なくとも私には手に負えないことはわかりきっている。
私は大きく息を吸って、室内に向かって叫んだ。
「係長!!空から男の子が!!」
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