異世界の常識って怖すぎだろ
※微グロ ※微ホラーです大丈夫な人はどうぞ
少年と見た絵本にはこの世界の宗教と成りたちを子供向けに分かりやすく描いたものであった。
文字は読めないが絵だけを追って読み進めてみる。
昔、一人の戦士が大型の動物達から村を守った。その戦士の噂をきいて人々は村へと引っ越してきて村はやがて大きな村になった。大きな村を侵略しようとする人間達から守る為に岩の壁をつくり、人が増える度に岩の壁はだんだん高くなっていった。人が何代も変わる頃には、要塞のようになっていき侵略をうける心配もなくなっていたが昔の名残で今も要塞を拡張しつづけている。
うん、うん!ここまでは絵で分かったぞ。
問題はその後だ!
これ地球だよな??地球からドアをくぐってこっちの要塞にでて来た人間の絵である。絵だけ見ると、これはどう見ても"どこで●ドア"だよな⋯⋯
えっもしかしてファミ●ーマートの自動ドアがどこでもドアになってたってことか!?
「マジかよぉ⋯⋯」俺の声にびっくりした少年がしーと口に指をあてている。少年うるさくしてごめんよ⋯。少年にペコリと頭を下げる。
そういえばこの子の名前を聞いてなかったな。
俺は自分を指差し「イチロー」と小さい声で名乗ってみた。すると少年はこっちの意図を分かったようで自分を指差し「アシュリー」と言った。
そっか少年はアシュリーというのか。
アシュリーは本のページを優しくめくり、次の絵を指さしながら言った「イチロー」。
そこに描いてあったのは、要塞の人に追いかけれる異世界人の姿である。要塞の人々はこん棒のようなものを持って異世界人を袋叩きにして、異世界人は最後天に召されている。肉体は死に、魂だけ地球を目指して還っていっている。最後に異世界人の遺物は教会の祭壇に捧げられ、要塞の人々は最後みんな異世界人のために祈り、笑顔で満足気なのである。
「こわっ⋯⋯」
はっきり言って怖すぎる!!!なんだこれ!!
異世界人めっちゃ迫害されてるじゃん!!
魂だけ地球に帰ってもしょうがないのよ!!
なんで最後にみんな満足気な顔してるの!?
100%善意だったの!?あれが!?
ふ〜一仕事終わったわ〜みたいな顔してて腹立つわ〜!!!
次のページでは、別の異世界人が要塞から逃げ出て山を目指しているバージョンである。山の山頂途中にドアが現れて無事に地球に帰れている。
そうそう!!これだよこれ!俺が求めていた答えは!問題は俺が異世界の文字が読めなくて山がどこなのか分からないっていう事!!!
うん!プライドなんて捨ててやる!5歳児に文字を教わる為にしてやるぜ!!
日本の伝統芸 土下座だ!!!!
「アシュリー、俺に文字教えてくれ」
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