第16話 対面
弦水さんの運転手に自宅まで送ってもらった私はすぐにみうに電話した。
「みう!ごめん。連絡遅れて」
『大丈夫だよ!何かトラブルでもあった?』
「ううん!スマホの充電無くて」なんとなく、四条家に行ったことをみうには言わない方がいい気がしたから言わなかった。
『大変だったね!』
「うん!それでこれから会えるかな?」
『もちろん!迎え行こうか?』
「お願い!」
『少し待っててね』
「分かったわ!」20分ほど待っているとインタホーンが鳴った。みうだ。
「おまたせ!」
「わざわざ家まで来てくれてありがとう」
「大丈夫!それより早く行こ」
「えぇ」車で移動中、みうと少しばかり話をした。
「みうの家って大きいの?」
「他の家と比べると大きいかも」
「そういえば、最近他のクラスメイトと会ってないわね」
「私もクラスで集まって以来は会ってないかな!叶とは遊んだりしてるけどね」
「皆、元気にしてるかな」
「そろそろ着くよ!」家に着くとリビングに通される。
「いらっしゃい!叶ちゃん」
「おじゃまします」
「みうの母の栞よ」
「父の旅斗です」
「はじめまして」
「今日はゆっくりしていってね」
「はい!」みうの両親は私を歓迎してくれた。
「学校でみうはどんな生徒だったの?」
「もう、ママったら恥ずかしいよ」
「だって!気になるじゃない」しばらく話が弾むと気付いたら夕方になっていた。
「そろそろ帰らないとですね」
「あら、まだ早いじゃない」
「家族が心配しますので」
「なら、夕飯食べてから送っていくわ!」
「ならお言葉に甘えさせてもらいます」みうの家の料理は豪華で美味しかった。
「ご馳走様でした」
「お粗末さまでした」
「料理お上手なのですね」
「それは、料理人がいるからよ」
「なるほど。美味しいわけですね」
「叶ちゃん、また来てね。私たち家族は叶ちゃんの味方だからね」
「ありがとうございます。また遊びに来ます」
「パパ、ママ。みうのこと送って来るね!」
「気をつけてね!みう」
「うん!」みうが車に乗ると私の家に向かって出発した。
「みう、今日はありがとうね」
「私はそんな大したことしてないよ」
「みうの家って凄いお金持ちなんだね」
「そんなことないって!それより、明日は入学式だね」
「そうね!準備は万全よ」
「そうだよね!前日になってから準備する人なんていないよね!」
「到着しました叶様」
「ありがとうございます」
「あなたなんで叶に様なんて付けてるのよ!」
「なんとなくそう呼んだほうが良い気がして」
「変なの」
「みう!またね」
「うん!おやすみ、叶」
「おやすみなさい」この日は私は早く寝た。
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