第6話 嵐の前の静けさ

「おはよう!かな」朝登校するとみうに挨拶されたのでこちらも挨拶をする。


「おはよう。みう、昨日は一緒に帰ってくれてありがとう」


「それは、こっちのセリフだよ」みうと話をしていると周りから「最近あの2人、仲良いよな?」「そうかしら?」「いつも通りだろ」など私とみうに関する噂が広がっていた。


「なんか騒がしいね」そう言うとみうは申し訳なさそうな顔をして私から視線を逸らした。


「そうかな?」


「みうが気にならないんならいいんだけどさ」

「迷惑かけてごめんね」そう話しているとあかりが私たちのところに向かってきた。


「みう、ちょっといい?」


「あかり、どうしたの?」


「話があるの」


「分かった」そう言うとみうはあかりと廊下の方へ行った。


「なぁ、かな。お前、みうのことどう思ってんの?」


「どうって?」


「はぁ!まじかよ!お前気付いてないのか?」


「おい!それ以上はやめとけよ」


「まぁ、そうだな」


「みうがどうかしたのかしら」


「気にしないでくれ!でもそのうち本人から呼ばれると思うぞ」


「そうなのね?」どうやら私はこの先、みうに呼ばれるかもしれないらしい。


「気長に待つことにするわ」そう言うとクラスメイトたちは自分の席に戻った。

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