第4話
「うっ。寒っ」
失敗した。
さっきまで動きまわってて、暑いくらいだったから店の制服のままで出てきたけど、寒い。
11月の半ば、昼でもコートなどが必要なのに。
それでも戻る気にはならず、そのまま行くことにした。
ゴミステーションまでの道、暗いながらも慣れたもので進む。
オーナーは危ないと言ったが、あたしは昼の明るさよりも夜の暗さの方が好きだった。
……疲れたな。
今から帰っても寝れるのは二時間くらい。
起きれば新聞配達が待ってる。
「はぁ……」
やっと着いたゴミステーション。
カラスや猫が悪さをしないようにと、掛かっているネットを捲っている時。
「~~っ」
「っっ!?」
騒がしい足音と声が近付いてくる。
巻き込まれたら面倒くさい……。
どうかこっちに来ませんように。
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