境界線の終着点

第1話

この世界が

どう見えるだろう

何かによって分かたれ

何かによって区分され

何かによって暗示される

この見えない線分を

生きては死に

死んでは消えていく

もしあなたが

世界に対して

並々ならぬ思いれがあり

そのすべてに線引きをしているなら

それはそなたのらしさである

だが間違えないでほしい

世界はとっくに、答えなどない

もうとうあなたさえ

線引きした人間で

相容れない

この世界の果てに

この空虚な灯りに

あなたは陰影を映し

光を落とし影を落とし

ただ生きるだろう

安心せい、それでも

あなたの光は影よりも濃いだろう

線引きとはすなわち

見えないのではない。

ただわかるまでみえないだけだ

どうだ少年、生きてるか？

そうだよな。

君は生きて生きてるな

そして輪郭を見たろ

人の輪郭それは影だ

大丈夫

光にも輪郭はある

だから迷うな

生きていけ

生きて変えていけ

とっくに世界は美しく

とっくに世界は輝いている

ならばよい宇宙の輪郭をなぞり

明日に生きては

今日を笑え

大丈夫だろうな？

ではな。

若き、同胞よ。