第14話:戦い終わって。
「ハジメちゃん、大丈夫?怪我ないですか?」
キュートがハジメを心配して降りてきた。
「大丈夫だよ、ここまで被害はなかったからね」
「あいつらまた来るかな?」
「来たら返り討ちですね」
「でもパパイヤのエロばばあなんて、まだ弱いほうです」
「宇宙にはカオスみたいにもっと強いやつがいっぱいいますからね」
「上には上ってことか・・・」
「そう言うやつは、頼むから 来ないでほしいな・・・」
「あのね地球って地球自身も生き物も弱っちいから狙われやすいんですよ」
「それは分かる気がする・・・俺も弱っちいから」
「ところで君って本当に魔法使えるんだね」
「そうですよ私はベゴニアピコティって神に等しい種族の遺伝子を受け継いで
なすから」
「って言うか、案外キュートってクチ悪いんだね・・・悪口雑言だったじゃん」
「私、そんなに下品でしたか?」
「一応、敬語ではしゃべってるけど・・・強気って言うか・・・」
「もうちょっと女の子らしくしたほうが可愛く見えるって言うか・・・」
「これでも目一杯遠慮したんですけど・・・」
「私はハジメちゃんにふさわしい彼女にはなれませんか?」
「そんなことないよ、君はそれでいい・・・それがキュートだから」
「私、ハジメちゃんの望む女になってあげようと思ってるんですけど」
「まじで?」
「めっちゃ嬉しいな・・・それ」
「あはは、ウッソ〜・・・真に受けて」
「ウソ?・・・もうからかうなって俺は信じやすいんだから」
「私たちは縁があって仲良くなれたけど、まだ時間が必要かも」
「そうだな、ゆっくりでいいか・・・」
「ハジメちゃんは私を裏切らないですか?」
「裏切ったりしないよ・・・浮気はするかもだけど・・・」
「消しますからね」
「ウソだって・・・真に受けてる」
「私にウソついでも消しますからね、それとも一生ゴキブリがいいですか?」
「ところでさ・・・君の持ってた杖って、どこから出てきたの」
「誤魔化さない!!」
「ケーリュケイオンは魔法を使って呼び出すんです」
「だから私にしか使えないんです」
「普段は分子レベル状態で空中に浮遊してて常に私の周りに漂ってるんです
でね、 私が呼び出せば結合して瞬時に杖になって現れるって仕組み」
「すごい杖・・・だね・・・」
「それにベゴニアなんちゃらって、どこの世界にも神様っているんだ」
「ベゴニアピコティって神様がこの宇宙を作ったって・・・私は教えられ
ましたけど・・・」
「そうなんだ・・・宇宙は謎だらけだね
「でも、キュートのおかげで地球は救われてよかった」
「もし君がいなかったら今頃はエロいのオバささんのいいなりになってたからね」
「ここを、あんな淫乱エロばばあに占領されたくないでしょ?」
「ハジメちゃんと仲良しこよしでデートできなくなりますもんね」
「ここはセコいエイリアンも混じってますけど、それでも表面上は平和ですから」
「地球の人たちも、そういう方たちと折り合いをつけて仲良くやってるみたい
ですしね〜・・・」
「世の中さ、善だけじゃいけないんだよな、少しは悪もないとね、それでバランスが
取れてるんだよ」
「表があるから裏があるみたいに・・・」
「この世に男と女がいるようにね」
「ハジメちゃんなんか哲学的ですね」
「改めて思うと君は不思議な子だよ・・・キュート」
「そう?普通だよ」
「あんな、すごい立ち回りしといて普通?」
「そ、あれが、普通の私・・・そんなことより・・・」
「戦ったらお腹空いちゃいました・・・お家へ帰りましょハジメちゃん」
腹が減りすぎて、キュートはハジメを抱えて彼の家に帰る気はさらさらなかった。
ふたりは通常どうり電車とバスを乗り継いで我が家に帰った。
まあ、そのほうが恋人同士のデートみたいでいいんだってハジメは思った。
つづく。
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