第7話:こうでなくちゃ、地球侵略の危機。

ニュースでは空からエイリアンの軍団が地球侵略に押し寄せてきたと

キャスターがまくしたてていた。


それは大淫婦パパイヤの子分のザクロが宣戦布告したからだ・・・。


悪いやつがよく言うセリフ・・・。


「地球人よ、我が名はザクロだ・・・地球を侵略に来た・・・どんな軍隊も

我々の力には及ばん・・・だから無駄な抵抗はよせ・・・」

「このまま黙って地球を放棄しろ」

「さもないと地球人も雑魚エイリアンも全員、殲滅する」

「分かったか・・・がっはっはっはっは・・・」


テレビの中継はザクロの大見得をノーカットで流していた。


「あ〜筋肉バカ・・・見掛け倒しがまじバカ笑いしてる」

「ああ、ウザいったら」

「せっかくハジメちゃんと楽しくやってたのに・・・もう」


「キュート行こう」


ハジメはどさくさに紛れてキュートの手を引っ張って現場まで行こうとした。


「走ってたら、かなりしんどい距離ですよ」


「だって、走るしかないだろ?」


「ハジメちゃん、しっかり私の両手を持って離さないでくださいね」


そう言ったかと思うとキュートはハジメの両手を持って宙に浮いた。


「ハジメちゃん、飛ぶからね」


「うそ・・・うそ、まじかよ・・・うわ、うわ、うわ」

「飛べるなら飛べるって早く言ってよ」


「聞かれなかったですからね」


で、キュートの足を見たら膝から下からカタパルトみたいのがパカッて

開いてて、まじでジェット噴射していた。


キュートはハジメの手を持ったまま現場まで高速で飛んだ。

現場に到着すると、街の上空にUFOが数隻止まっていた。


「さっき、偉そうに啖呵きってたやつ本気で地球侵略しようってのか?」


「みたいですね」


「みたいですねって・・・危機感まるでなしだなっキュート」


「ぜん〜ぜん、ビビってませんもん」

「あのゴッツい筋肉バカ、ザクロってやつ、見掛け倒しで弱っちいよ、きっと」


「へ〜そんなこと見ただけで分かるんだ」


「まあ、ああ言うのはだいたいそんなキャラ設置多いからね・・・」


「たぶん、あいつは親玉じゃないから・・・背後にもっとエロいのがいるよ」


「エロいってなに?あいつが親玉じゃないの?」


「ただのパシリでしょ」

「偉そうにしてますど・・・ただのヘタレですね」

「どっちにしてもああいうの野放しにしておいたら宇宙の平和は脅かされます 」

「迷惑な話・・・私、ハジメちゃんとこうやって平和な毎日をすごしたいのに」

「だから、ああ言う侵略者は私が許しません」


「キュートはああ言うのと戦うために作られたんだろ?」

「だったらようやくじゃん・・・活躍時が来たんだ」


「でも、あんなのと戦って勝てるのか?」

「あいつ強そうだよ」

「キュートってそんなに強いの?一度も戦ってるところ見たことないから心配だな」


「大丈夫だと思うけど・・・私もはじめてだから・・・バージン捨てるようなもん

でしょうか」


「それはちょっと違う気がするけど・・・」


「あ、そうでした私のバージンはいつかハジメちゃんに奪われちゃうんですよね」


「そう言ういい方もどうかな?」

「って言うか、これから戦おうかって時に・・・緊張感のない子」


つづく。



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